「コリドール」は、コマを進めたりフェンスを立てたりしながら、ゴールのマスにたどり着くことを目指すチェス風のゲーム。迷路作りの読み合い攻防に熱くなります。

2人または4人でプレイできて、2人プレイ時のセット例はこんな感じ。9×9マスの手前まん中にあるのが自分のコマ。これを移動させ、一番奥にあるマスのいずれかへたどり着くのがゲームの目的です。

また、10枚ずつ並べてあるのは「フェンス」と呼ばれる木片。ゲーム中に自分のものとして使っていくことができます。

自分の番にできることは2つのうちのいずれか。選択肢の1つ目は、コマの移動。

移動できるマスは、今いるマスの前後左右。のちほど出てくる特別な状況を除いて、斜め移動はできません。

選択肢の2つ目は、フェンスを置くこと。コマはフェンスを越えることができません。

フェンスは必ず2辺にまたがるようにして置きます。また、コマがゴールに向かう道が完全に断たれる置き方はできません。

基本的なルールはこれだけ。こうして順番に、コマを進めたりフェンスを立てたりしながらゲームは進行。ルールがシンプルなだけに、初めてプレイしたときには「一体どんなことが起きるんだ……?」という手探り感があった。そして、やっていくうちに「そうか、なるほど!」という発見が次々にあるのが楽しい。

コマ同士が隣接している場合は特別ルール。相手のコマを飛び越えて2マス進めます。

進む方向のマスにコマがいても、その後ろにフェンスがある場合は飛び越えられません。その代わり、斜めのマスに進むことができます。こうした特別な移動ルールも有利に利用していきましょう。

チェスや本将棋は深遠な分、面白さの醍醐味に至るまで十分な経験が必要でしょう。それに対して、このゲームは初めてでもそれなりの見通しを立てやすい。だからと言って簡単ではなく、「あっ、そうなるのか!」という発見が次々にあるのがいきなり楽しい。

例えば「ゴールへの道が完全に断たれるフェンスの置き方はできない」というルール。これは「1マスでも道がつながっていればいい」と言い換えられます。相手を邪魔したり、自分を有利にしたりする「いい手」を思いつくと、小躍りしたくなります。

こうして先に一番奥のマスに着いたプレイヤーが勝ち。やっていくうちに「あと5マスでゴールだぞ。あ、相手はあと4マスか…。いや、ここにフェンス置くと3マス遠回りさせられるから…」など、読めることが増えていく。状況を把握して先を見通して考えるのがポイント。

でも一筋縄ではなく「待てよ、ここにフェンス置かれたら5マスも遠回りさせられるぞ…」と、相手の視点に立って考えることも必要になってきます。「いや、先にここを塞いでおけば…」と、やっていくうちに攻防の幅が広がり、上達を実感しやすいのも嬉しい。

「今の状況の次」を考えるうちに慣れてきて、「次の次」「次の次の次…」と、想像が深まっていくのが楽しい。最初の手持ちフェンスの数を調整すれば、簡単にハンデをつけられるのもいい。見通しのよさが程よく、熟練に至らずとも論理的な思考の面白さが味わえるゲームです。

(おわり)