「ハリガリ」─果物5つでベルを鳴らすスピードバトル─

「ハリガリ」は、場の条件がそろったらすばやくベルを鳴らし、カードを手に入れるゲーム。簡単ルールで手軽に楽しめつつ、瞬間勝負で真剣になったり、うっかりミスで笑えたりするのが楽しいです。

箱の中身のメインは56枚のカード。それぞれには5種類のフルーツのいずれかが、1~5つ描かれています。

そして銀色に光るベル。子どもにとって(大人も?)、とにかく鳴らしてみたくなくなる存在感があります。

ゲームは2~6人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。カードは全て配り切り、各自裏向きの山札として自分の前に置きます。ベルはその中心に置き、全員の手が届くようにします。

自分の番でまずすることは、自分の山札から1枚めくり、表向きに出すこと。上の写真の場面では何も起きないので、進めることにします。

再び順番が回ってきたら、すでに自分の前に出してあるカードに重ねてカードを置きます。ここでもまだ何も起きず、ゲームは進みます。

次のプレイヤーがカードを出しました。このとき、場に見える紫のプラムは5つ。こうしてある種類のフルーツが5つになったら……

ベルに手を伸ばして鳴らしましょう。このゲームの目的はカードをたくさん手に入れること。最初にベルを鳴らした人は、場にある表向きのカードを全てもらえます。場をよく見て、素早く反応するのがポイントです。

もらったカードはまとめて重ね、自分の山札の下に入れます。手持ちのカードがなくなったらゲームから脱落するので、カードをもらったら脱落から遠のくわけです。

ではここでちょっと練習タイム。下のGIFアニメで、「スタート」から「おしまい」までの間に、ベルを鳴らすチャンスが何回あるか考えてみてください。

本来のゲームではベルを鳴らすたびに表カードは全てなくなるので、あくまで練習です。でも、実際のゲーム時はこんな感じですので、雰囲気は味わえると思います。カードをめくるテンポは、実際のゲームでもこれくらいの感じが楽しいです。

同じフルーツが5つになるパターンは、いくつかあるのがわかります。増えて5つになる場合だけでなく、状況の変化を的確に捉えて反応するのがおもしろどころです。(ちなみに、上のアニメでベルを鳴らすタイミングは5回あります)

お手つきで鳴らしてしまうと、ペナルティとして自分の山札から他の全員に1枚ずつカードを渡さなくてはいけません。素早さだけでなく、正確さも大切です。

ゲームが進んで、裏向きの山札がからっぽになってもまだギリギリセーフ。自分の番が来てもめくらなくてオッケー。ベルを鳴らしたら場の札を手に入れて、再び裏向きの山札が復活します。

でも、誰かに先に鳴らされたら自分のカードが完全になくなってしまいゲームから脱落。崖っぷちの緊張感が味わえる場面です。

ゲームが進むうちに脱落者が出て、残りに2人になったらファイナルバトル。2人になって以降、どちらかがベルを鳴らしてカードを手に入れたらゲームはおしまい。その時点でより多くのカードを持っている人が優勝です。

ちなみにこのゲーム、カードをめくって出すときのルールが説明書に載っています。それは、カードの奥側から向こう向きにめくるというもの。自分が先に見える状況になるのを防ぐためです。フェアであることがルールに組み込まれていて、素早くめくらないと自分が不利になるので自然とスピード感にもつながります。

フルーツとベルという見た目は楽しげですが、やってみると真剣勝負の趣きが漂います。カードをめくる音が、サッ、サッ、サッ……と続いてからのチーン!という緊張と解放のリズムも楽しいゲームです。

(おわり)