「マスターワード」─質問を通して秘密の言葉を当てよう─

「マスターワード」は、ジャンルだけ示された「秘密の言葉」を、質問を通して当てる全員協力型のゲーム。質問回数には制限があるので、どんな質問をするか相談しながら進めるのが楽しいです。

ゲームは3~6人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。

プレイヤーは1人の「ガイド(答えを知ってる人)」と、その他の「サーチャー(答えを当てる人)」とに分かれます。

こちらは「マスターカード」。上半分にジャンルが書かれていて、下には答えとなる言葉が書かれています。今回は1番の問題をすることにして、ジャンルは動物。ガイドだけはカードを引き上げ、下の言葉を確認します。

こちらはサーチャーに6枚ずつ配られる「手掛かりカード」。ホワイトボードのように、ペンで書いては消せるようになっています。

ゲームの目的は、答えを探る言葉を手掛かりカードに書いて、7ラウンドまでの間に当てること。ガイドを含めて全員がチームで、協力してこの目的の達成を目指します。

問題のジャンルを確認したらゲームスタート。サーチャーはどんな質問をするか相談しますが、各ラウンド90秒の時間制限があります。(※タイマーは箱の中身に含まれておらず、スマホやキッチンタイマーを使います)

というわけで、時間を意識しながらどんな点を探っていくか相談するのがポイント。ここではサーチャーの間で「まずは食性を知ろう」という相談になったとします。写真のサーチャーは「草食」と書きました。

言葉を書いた手掛かりカードは横一列に並べます。今回、3人のサーチャーが書いたカード並べるとこんな感じに。カードが出揃ったら(または90秒のリミットが来たら)、ガイドは出たカードに対して反応をします。

反応の仕方は「手掛かりカードのうち、よい手掛かりだと判断したものがいくつかあるかを示す」というもの。上の写真のトークンを使ってそれを表します。よい手掛かりだと判断した数だけ、トークンをカードの横に置くわけです。

このラウンドでの「よい手掛かり」は1つ。ガイドがトークンで示せるのは「よい手掛かりはどれか」ではなく、「よい手掛かりはいくつあるか」だけを示せるという点がルール上の注意点です。

…よく考えてみると、肉食・草食・雑食という言葉に当てはまるのは1つで当然です。このラウンドの手掛かりカードでは、何もわからなかったと言ってもいいでしょう。この組み合わせは失敗だったかもしれません。

ゲームをちょっと巻き戻して、手掛かりの相談をもっと練って出したことにします。

出した手掛かりは「肉食・草食・草食」。同じラウンド内で同じ言葉を別々のカード書くのはルール上オッケーです。こうすると、トークンの数によって食性がわかります。トークンはゼロとなる場合もありますが、その場合はおそらく雑食だろうということがわかるわけです。

今回の例ではトークンが1つ。つまり肉食ということがわかりました。トークンが置かれたら、すぐにタイマーをスタートさせて次のラウンドに入ります。

ここで、サーチャーの1人が「肉食って言ったらライオンじゃない?」と言ったとします。さっそく答えに見当をつけているわけですが…

答えを書ける「解答カード」は3枚しかありません。当てずっぽうに書いてももったいないです。7ラウンドまでに当てればミッション成功というルールですので、あせる必要はありません。

※「手掛かりカード」に答えを書いてしまったら、その瞬間にミッション失敗というルールですのでその点も要注意です。

というわけで、答えを書くのは保留にしつつ、ライオンかどうかを探れる質問の組み合わせを相談しました。第2ラウンドでの手掛かりは「アフリカ・たてがみ・動物園」。ガイドが出すトークンが3つならライオンでほぼ確定、1~2つなら別の動物が候補に上がってくるだろうという見通しです。

さて、このラウンドでのトークンの数は…

ゼロ。3つはどれも関係ないようです。ライオンだと見当をつけていたサーチャーたちは大混乱、「ライオンじゃないのはいいとして、動物園にもいないってどういうこと?」という感じです。

このゲーム、こうして見通しが途絶えて、発想を転換する必要がある場面によく出くわします。すぐに次のラウンドの90秒が始まるので、考え方を変えて相談するのがポイントです。

こうしてラウンドを繰り返し、7ラウンドまでに答えを出せたらミッション成功。問題は300番まであって進むほど難しくなっていく設定なので、かなりやりごたえがあります。

間違えやすいところかもしれませんが、ガイドもミッション成功を目指す一員です。ゲーム中に1回だけ「この手掛かりカードは特に重要だよ!」ということを示せるようになっているので、このルールも活用するなどしてガイドがサーチャーをうまく導くこともポイントです。

道に迷うように戸惑ったり、鋭い質問で一気に答えを絞れたりと、やりとりのドラマがいろいろ生まれます。各ラウンド90秒の制限があるため、テンポがよく緊張感があるのも必死にさせられます。さまざまな考え方をしながら、相談のやりとりを進めるのが楽しいゲームです。

(おわり)

※ちなみに、写真の例で想定していた答えは「サメ」でした。この答えは製品版の1番の問題と異なりますのでご了承ください。