「ミクロマクロ:クライムシティ」─地図を観察して事件を解き明かそう─

「ミクロマクロ:クライムシティ」は、犯罪が多発する町の捜査官となり、地図をよく観察して事件を解き明かす全員協力型のゲーム。絵探しタイプのゲームですが、一筋縄ではない工夫やドラマがあって面白いです。

箱の中身のメインは、なんと言ってもクライムシティという町の大きな地図。

2人掛けソファ幅のテーブルいっぱいに広がるくらいで、75cm×110cmという大きさ。クライムシティの様子が細かく描き込まれているので、よく観察して数々の事件を解き明かすわけです。

事件は16種類あり、それぞれ何枚かのカードで構成されています。難易度は5段階あるので、好みで進め方を選ぶとよさそうです。

ところでこのゲーム、箱のフタに地図の一部が描かれています。

建物や人がいっぱい。実はこの箱を使ってどんなゲームなのかを体験できるようになっているので、ちょっと紹介してみます。

箱の右上に練習問題的な感じで「ハンバーガー屋を殺したのは誰?」とあります。というわけで、まずはハンバーガーを探してみることにしました。どこかなどこかな……あっ、あった!

箱の左上部分にハンバーガー屋がありました。看板に絵が描かれているので間違いありません。

※ちなみに、写真の青い星は標準で入っているものではありません。説明書にも書かれていますが、こうした目印を準備して置いていくとわかりやすくなります。

上の絵は、お客さんにハンバーガーを売っている場面。この地図には大きな特徴があります。描かれている場面は1つの瞬間だけを描いたものではなく、時間の経過がわかるように描かれているんです。

…どういうことかわかりづらいですよね。もう一度同じ写真を載せてみます。

ハンバーガー屋の建物には開いた勝手口があります。そのちょっと先を見ると、ハンバーガを売っていた人が歩いているではありませんか。

仕事が終わって帰るところかもしれません。さらに先を見てみましょう。

今度は道を渡るところ。さらに先を見ると…

歩道を歩いて進んでいます。もっと先を見てみましょう。

再び道を渡った先のところで……ハンバーガー屋さんが倒れているではありませんか!

…と、こういう形で時間の経過がわかるようになっているわけです。また、ここまでの写真をよく見ると、犯人らしき人物が描かれているのもわかると思います。地図の先では犯人がこのあととった行動もわかるようになっています。

収録の事件はタイトルのカードから順番にめくって進めるようになっています。各カードには指令が書かれているので、地図を探して解けたら次をめくって…と進めていきます。最後のカードまでめくれたら無事解決というわけです。

まずはとにかくじっくりよく見るのがポイント。また、全員で協力して解くゲームですので意見を出し合ったり分担したり、コミュニケーションが弾むのもおもしろどころです。

箱にはカード型の拡大鏡が1枚入っていますが、虫メガネを使うと探偵っぽい雰囲気にもなっておすすめです。

「これじゃない?」「…ちょっと違うかも」「これだ!!」などなど、実際に事件を解き明かしていくような面白さ。事件の経緯にはドラマもあって、その展開も楽しめるゲームです。

(おわり)