ゲーム紹介

*個人戦

「クアルト」─うっかり厳禁の多重四目ならべ─

「クアルト」は、共通点のあるコマ4つを1列に並べるゲーム。つまりは四目ならべですが、成立条件がいっぱいあるので油断禁物度がものすごいです。

箱の中身はボードとコマ。ボードのマスとコマはそれぞれ16個ずつあります。

碁石の五目ならべは白と黒だけですが、このゲームのコマには、色・形・高さ・穴という要素があります。コマは全て違っていて、同じコマはありません。

4つの要素は、それぞれ種類が2つずつ。共通点のあるコマを4つ並べるのがゲームの目的ですから、4×2で8種類の成立条件があるわけです。この特徴が曲者であり、おもしろどころです。

さて、ゲームは2人専用で、「渡し役」と「置き役」を交代しながら進めていきます。まず「渡し役」がボード外からコマを1つ選んで「置き役」に渡し、「置き役」はそれをボードのマスに置きます。そして役割交代です。「置き役」のとき、四目ならべが成立した状態で「クアルト!」と宣言したら勝ち、というわけです。

このゲームの特徴は、置くコマを相手に渡すこと。つまり、自分が渡したコマで自分が負けることにつながるわけです。そういうわけで「リーチを認識すること」がとても重要。上の写真の場面、リーチが2つかかっているのですがわかるでしょうか。

答えは「高い」と「淡色」の2つ。この場面で「渡し役」だったら、「高いコマ」と「淡色コマ」を渡したらまずいわけです。「渡し役」ではどうすれば相手に成立させないか、盤面をよく観察してコマを選ぶのがポイント。成立条件がいくつもあるので、全ての条件をもらさず把握する必要があります。

もう1例、上の写真の場面で自分が「渡し役」だったとき、どのコマを渡せばよいでしょうか。相手が四目ならべを成立させると、自分が負けてしまいます。

実は、どれを渡しても四目ならべができてしまいます。「置き役」では、渡されたコマで成立できるところがないか、よく観察するのが大切。また、四目ならべが成立していても、それに気づいて「クアルト!」を宣言しないと勝てません。置いたら今度は「渡し役」ですから、不用意なリーチを作る置き方は禁物です。

ゲーム中は終始、「これはどうかな…」「あそこはどうだ…」と注意深く考えている感じ。8種類の成立条件を意識して、集中しつづけることがポイント。

だからと言って、息苦しいかというとそうでもない。相手に「クアルト!」されると、「あれっ!そこんとこ見落としてた~」という感じで、なんだか笑えてしまう。個人的な感覚ですが、負けても楽しいのが不思議です。

もちろん、勝ったときのしてやったり感もうれしい。集中して観察する緊張感と、それが途切れたときの落差とが楽しいゲームです。

(おわり)

「ドメモ」─論理と確率と駆け引きの数当てゲーム─

「ドメモ」は、自分からは見えないタイルの数字を推測して当てるゲーム。とても簡単なルールながら、しっかり考えどころがあります。

箱の中身は全て数字のタイル。1~7までで、タイルはそれぞれに書かれた数字と同じ枚数だけあります。あとあとわかりますが、ゲームを進める上でこのタイル構成はとても重要な情報になってきます。

ちなみに私が持っているのは木製タイル版ですが、紙製のものも流通しており、以前はプラスチック製のものもありました。いずれもタイル構成やルールはおんなじです。

2~5人でプレイできて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。全てのタイルを裏向きに混ぜたあと、上の写真のようにセットします。

4人プレイの場合、各プレイヤーに「自分のタイル」が5枚ずつ。ちょっと意外なのは、「自分のタイルは裏側しか見えず、他のプレイヤーの数字は見える」ということ。ゲームの目的は「自分のタイル」の数字が何であるかを全て言い当てることです。

また、公開されている「場のタイル」と、誰にも見えない「伏せタイル」があります。「伏せタイル」はゲーム終了までずっとこのままです。

自分の番には、自分のタイルに書かれている数字を推測して、それが何かを1つ宣言します。並び順は問われず、例えば7があるなと思ったら「7!」と言えばオッケー。

さて、数字を宣言する前に場の状況をよく観察してみましょう。上の写真の場合、1枚しかない1が見えているので、「自分のタイル」に1はあり得ません。3も同様。

7は6枚見えている。残り1枚は「自分のタイル」にあるかも知れないけど、「伏せタイル」に混ざってるかもしれない。2はどうだ?4と5はあと2枚、6はあと3枚あるな……と、タイルの枚数を確認して、言い当てる確率が高まるように考えるのがポイント。

ここでは「6!」と言うことにしました。次の番のプレイヤーが、宣言したプレイヤーのタイルを確認して、6があったら取って場に出します。複数枚あっても場に出すのは1枚だけです。宣言した数のタイルがなかった場合は何も起きません。

そして役割を交代し、次のプレイヤーが数字を宣言します。これを繰り返して、最初に「自分のタイル」を全て場に出し切ったプレイヤーが優勝です。

基本的には、目に見える情報をもとに確率計算をして考えるのがポイント。また、やってみるとわかりますが「他のプレイヤーがどの数字を言ったか/言ってないか」も重要な情報。他人の選択から「…ってことは、自分のタイルには……」と、推理が深まります。聞いたことを覚えておき、そこから論理的に推測すると、言い当てる確率が高まります。

だからこそ、ときにはそれを破綻させる言動が有効になることもあります。例えば上の写真の場面で、「自分のタイル」にあるわけがない「1」をあえて宣言。そうしたとき、「1」を持っているプレイヤーはどんな風に考えるかと言うと……。

というわけで、場合によっては論理的な思考に罠をしかける駆け引きも効果的。当然ながら自分のタイルを減らせる可能性を捨てることにもなるので、結構な考えどころです。

場には「伏せタイル」があるので、観察と論理だけで数字が決まるとは限らず、それなりに運の要素もある。劣勢からドラマチックに逆転することがあったりするのも盛り上がります。

プレイヤーの人数によって、ゲーム開始時のタイルのセットの数が異なります。木製版にはタイルを入れる巾着袋もついてきて、セットの仕方が書いてあるので便利です。

簡単ルールながら、正確な情報の扱いや記憶がしっかり必要。理由をもとにした推理が見通しやすく、その奥行きが手の届く範囲であるのも、初歩的な論理思考や確率計算をする楽しさにつながりやすいゲームです。

(おわり)

「グラビティ・メイズ」─やりごたえが頭にも手にも気持ちいい、立体迷路パズル─

「グラビティ・メイズ」は、立体迷路を組み立てて、スタートのブロックに入れた球をゴールまで転がすゲーム。大人でもかなりやりごたえのある3Dパズルで、複数人でワイワイ解くのも楽しいです。

箱の中身はこんな感じ。右上の「グリッド」に、色とりどりのブロックを立体迷路がつながるようにはめこんでいきます。右下の「問題カード」は、全部で60枚あります。

各色のブロックは内部がさまざまに仕切られていて、組み立てることで球の通り道が作れるようになっています。赤いブロックはゴール用のブロックで、問題カードで指定された条件に合わせて迷路を作り、ここに球を転がし込めると成功、というわけです。

さて、実際にやってみましょう。まずは「問題カード」を1枚選び、表示に合わせて2つのブロックをグリッドにはめ込みます。赤がゴールで、もう1つのブロックが最初に球を入れるスタートです。

また、問題カードの下部には「ADD TO GRID」と書かれた欄があります。ゲームの目的は、すでにはめ込んだ2つのブロックに加えて、ここで指定されている色のブロックをはめて、スタートからゴールまで球が転がるように道を作ることです。

というわけで、道を作っていきましょう。まずはスタートからゴールまでの道筋に見当をつけるのがポイント。また、ブロックの中がどうなっているかをよく見て、球が転がりを想像して組み立てるのも大切です。

もちろん思考を先行させずとも、適当に組み立てては転がして、ダメな部分に気づいては直して…というやり方もあり。手先を使いながら、試行錯誤でだんだんわかっていく面白さがあります。

ブロックをはめるときのコキッとした感触も気持ちよく、ほどよく力が必要。力を込めて手先を使ってる感じが心地いい。しばらくやってると大人でもちょっと手が疲れるくらいで、まさに「手ごたえ」があります。

さて、これならいけるはず…という具合に組み上がったら、実際に球を転がしてみましょう。スタートの青ブロックに球を入れると……。

見事、ゴールに球がたどり着きました。これでこの問題はクリアです。

カラフルなブロックは見た目に楽しく、コロコロコロ…ガシュッ!とゴールに入るのも気持ちいい。

問題は全部で60問。15問ごとに難度の区切りがあり、だんだん難しくなっていきます。先ほど例示したのは2問目。解きながらパズルの性質がわかっていく問題順になっていて、論理的に考えられるようになっていく自覚が持てるのもいい。個人的には20問目くらいから解くのに時間がかかるようになって、「これ、結構難しいぞ…」とうならされました。

問題が進んでいくと、こんな複雑な組み方が正解になるものも。パズルなので基本的には1人でじっくり取り組めますが、何人かであれこれ言い合いながら考えられるのもいいところ。「ここにこれは確定だよね?」「いや、こっちの可能性もあるから…」と、知恵を出し合うやりとりも楽しいです。

「問題カード」の裏には答えが載っています。難問を複数人でやってると、中には「さっさと答えを見たがる人」もいたりする(うちでは妻がそう)。普通に答えを見てしまうのは悔しいけど、そういう人に「ここまで合ってる?」と、やりとりを通して部分的なヒントをもらうのもいいかもしれません。

頭も手先も使いつつ、だんだんわかっていくのが面白い。解けたことが視覚的・物理的に確認できる気持ちよさに、スッキリ感のあるゲームです。

(おわり)

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