「魔法のクリスタル」─カードやコマをうまく選んでゴールを目指そう─
「魔法のクリスタル」は、悪役の魔女よりも先に自分たちのコマをゴールさせることを目指すカードを使ったすごろくゲーム。よく観察してどうすればうまく進めるか考えるのが楽しいです。
このゲームはルールが2種類あります。みんなで成功を目指す協力型ルールと、役割を分けてどちらが勝つかを競う対戦型ですが、今回は協力型でやってみることにしましょう。ゲームの準備はこんな感じです。
ボードをつなげて道を作り、その周りにカードを並べて1枚だけめくっておきます。道のボードは両面印刷でランダムにつなげるので、遊ぶたびに道の順番が変わるのもポイントです。
スタートには自分たちのコマ4つを置きます。悪役の魔女のスタート位置はレベル1~7の難度設定によって変わりますが、今回はレベル1の位置にしています。
ゲームが始まったらできるだけコマを進めていき…
魔女が着くまでに4つともゴールさせれば成功です。魔女は1つでもゴールしたらアウトですので注意しましょう。
さて、いよいよゲーム開始。自分の番ではまず、好きなカードを1枚めくります。
そうすると2枚のカードがめくられていることになります。そのうちどちらかを使ってコマを進めるというわけです。
この場面でめくられているのは、「コマを1つ青まで進める」「コマを1つ白まで進める」の2枚。ここではなんとなく白の方を選んだとします。
というわけで、コマを1つ白のマスまで進めました。これでもいいのですが、ちょっと巻き戻してよく考えてみます。
先行する魔女のいるマスは青。コマを進めるときには「埋まっているマスは飛ばして進める」というルールがあります。それなら、この場面で青のカードをの方を使えば…
かなり先までコマを進めることができました。こっちの方がよさそうですね、これで次の人に交代です。続いて出たのは…
「魔女を1つ青まで進める」のカード。このゲームは協力型で、意見を言うのも自由です。「ここで魔女のカードを使うのはまずいよ、進み過ぎだよ!」「じゃあ白の方を使おうか」「それならどのコマを動かすのがいいかな?」など、成功を目指して話が弾みます。
続いて出たのは「魔女を1つ赤まで進める」。どちらも魔女なので、魔女を進めるしかありません。「青はめちゃくちゃ先まで行っちゃうよ!」「じゃあ赤か…」「どっちの魔女進める?」と、この場面などはなかなかの考えどころだと思います。よく観察して、どの選択がよいかを考えたり相談したりするのがポイントです。
決めて進めて手番を交代。続いて出たのはこれまでとは違うカードでした。
写真のように数字が書かれているカードは「1つ選んで数の分だけ戻す」という意味です。自分たちのコマも魔女も選べます。どのタイミングで使うかも考えどころになりそうです。
ゲームが進んで、次のような場面になりました。
カードは「1つ戻す」と「白まで進む」。後者を選べば、出遅れてまだスタートにいるコマをかなり先まで進められます。こんな感じで「おおーっ!」となる場面も生まれて盛り上がるのがこのゲームの特徴の1つです。
こうして進んで、ゴール目前になってきました。
出ているカードの1つは「赤まで進む」。上の写真のコマにこのカードを使うと、進路に赤マスはもうないのでゴールに入れます。こうして4つともゴールさせればミッション成功です。
ルールは簡単ながら、観察して最善手を見つけるのが大事。何人かで遊ぶと自分では気付けなかった見方も出てやりとりが盛り上がります。私が大人同士で遊んだときも、お互い「そう言えばそうだね!」となる場面がありました。それでいてルール上1人でも遊べるので、じっくり1人で考える経験になり得るのも特徴です。
今回はレベル1の「森の散歩コース」の設定でしたが、難度は魔女のスタート位置によって変わり、レベル7の「魔法の達人コース」まであります。繰り返し遊んでだんだん難しくするのもよさそうです。
また、協力型ではなく、魔法使いと魔女とに分かれてそれぞれのコマを全て先にゴールさせることを目指す対戦型のルールもあります。
この場合、スタートに3つずつコマを置いて始めます。「今日はバトルだ!」という遊び方ができるのも特徴です。
「どちらのカードを使うか」「どのコマを動かすか」をクロスさせて考えるのがポイントで、遊ぶ中で気づく進め方のコツがいろいろあるはず。大人の私でも最適解に迷うことがしばしばありました。簡単ルールで小さな子も遊べつつ、ちゃんと考えどころもあるのが楽しいゲームです。
(おわり)