「ムッカパッツァ」─文字通り、1・2・3歩先までを読む─
「ムッカパッツァ」は、頭・胴体・脚がバラバラになったキャラクターたちを、スライドパズルの要領で元に戻すゲームです。かわいい絵のタイルをスライドさせるのはわかりやすい楽しさがありますが、本気で考えるとかなり頭の使いどころもあります。
2~4人で遊べますが、3人用のセット例はこんな感じ。10種類のキャラクターたちは、みんな体がバラバラ。よく見ると色や模様で、これとそれとあれがつながるな、というのがわかると思います。それをそろえていくのが目的です。
自分の番ではまず、左右両端のタイル6枚のうちのいずれかを取ります。
そして、同じ高さの段の反対側に入れてその段全体を1枚分ずらします。自分の番では、これを最高3回までおこなえます。「これをああして、そのあとあれをこうすれば…」と、ボードをよく見て3回以内に作れる最善の状況を考えて進めていきます。
上の写真の例だと、2回目として中段のタイルを取って反対側に入れると…。
こうして右端に青いブタがそろいました。ボード最上部にはキャラクターのミニタイルがランダムに10枚あり、その中にそろえたキャラクターと同じものがあれば、その全てを得点としてもらえます。上の例では青いブタは1枚なので1点です。
場合によっては2種類がいっぺんにそろうこともあり、もちろん両方のミニタイルがもらえます。ただ、もしそろってもミニタイルが出ていなければ得点にならないので、上下をよく見て照らし合わせ、考える必要があります。
ミニタイルは常に10枚になるように、伏せてあるあまりの分を補充していきます。ミニタイルが全て並べられたら、各プレイヤーに1回ずつ順番を回して終了です。
自分の番でスライドできるのは最高で3回。もしも3回スライドさせて上の写真の状況だとピンチです。次のプレーヤーが黄色い鳥をそろえて3点取ってしまうからです。
自分の利益になるようにスライドさせつつ、他のプレイヤーの得点を防ぐようにするのも考えどころ。3回までのスライドチャンスをどう使うか、ミニタイルと頭・胴体・脚タイルの状態によって変化するので、攻守のバランスを取るのがおもしろどころ。
ただし、各プレーヤーに3つずつ配られている星チップを使うと、星1つにつきスライド回数を1回増やすことができます。よく考えて、ここぞというときに使うのが勝利への道。でも星チップはみんなが持っているので、他のプレーヤーがどう使ってくるか…まで考え始めると、だいぶわかんなくなってきます。
仕掛けが見た目にわかりやすく、ルールもシンプルなので小さな子から楽しめますが、状況から先を予測する力があれば考えどころも豊富。まさにこどもも大人も一緒に本気で楽しめるゲームです。
(おわり)