「ドラゴンをさがしに」─キャラクターや行動を選んで展開が変わるゲーム絵本─

「ドラゴンをさがしに」は、ドラゴンを村に招くために迎えに行くという物語の冒険ゲーム絵本。キャラクターや行動を自分で選ぶことによって、展開や結末が変わるのが楽しいです。

さて、冒険を始めるためにまずは主人公を選びましょう。それぞれの姿に加えて、特徴も書いてあるのもポイントです。

主人公を決めたら本の右下にあるディスクを回し、自分の主人公を表示させてページをめくり、いよいよ冒険に出発です。

物語は、村の中で準備を整えるところから始まります。左のページの末尾で「まずは なにをしますか?」と問われるので、右のページを見てみましょう。

右のページは3つに分かれています。それぞれを読んで、どうするか考えて選ぶわけです。ここでは真ん中の「あれはてた ものおきを さがしてみる?」を選んでみることにします。真ん中のページだけをめくってみましょう。

すると物置内部の絵が登場し、続いての行動の選択肢が出てきました。ここでは、行動によってめくるページ数が指定されるので、その枚数だけめくると次の展開に移る…という具合で進んでいきます。

冒険中にはアイテムを手に入れることも。こうした際は、指定されたディスクを回してそのアイテムを表示させます。持っていることで、このあとの冒険で役に立つこともあるかもしれません。

ディスクを回して出てくるのはアイテムだけではありません。話の展開によっては、ケガをしてしまうことも…。その時はディスクを回して絆創膏を表示させます。同じディスクで表示させていたアイテムは失われてしまいますし、ケガは少ないに越したことはないでしょう。

…という具合で話を進めていき、うまくドラゴンを村に招くことができたら成功、というわけです。

周りの大人何人かに挑戦してみた結果を聞いたところ、1回目で成功した人はいませんでした。私も成功できなかったので、いきなり成功できる確率は高くなさそうです。

また、本なので1人でも楽しめますが、誰かと一緒に進めてどの選択肢にするか相談しながら進めるのもよさそうです。小さなお子さんに読み聞かせれば、双方向のやりとりも生まれると思います。

個人的には2・3回目も成功できませんでした。でも、「前の冒険のときにはこうだったな…」と思い出したり、「ってことは、こうしたらいいんじゃないかな?」と、経験をもとに考える感覚が自然と生まれました。選択肢を全つぶしするだけではない、思考や判断の楽しさがあるゲーム絵本です。

(おわり)