「とびだせ牧場」─みんなで協力して、動物が逃げるのを防ごう!─

「とびだせ牧場」は、全員で協力して動物たちが牧場から逃げ出すのを防ぐゲーム。サイコロの目や引いたカードを踏まえて、状況をよく観察して判断するのがポイントです。

ゲームの準備として、まずは8角形のタイルの真ん中に小屋を置きましょう。そしてその周りのマスに、8種類の動物コマを置きます。置き方はランダムでオッケーです。

続いて、8辺にくっつけるように「逃げ道タイム」を放射状に並べます。このほか、サイコロと山札にしたカードをセットしたら準備完了。動物たちはどんどん外側に進んで逃げようとするので、それを防ぐのがゲームの目的です。

自分の番ではまずサイコロを振ります。色の目が出たら、それと同じ色のマスにいる動物に注目しましょう。写真の例では2匹います。

色サイコロは「そこにいる動物が逃げようとしてるぞ!」という意味。それぞれ道を1マス、外側に進めます。

こんな風に進めるわけです。一番外側のマスまで行っても大丈夫ですが、動物が1匹でもそれより先に進んでしまったらアウト。その時点でゲームはミッション失敗となり終わってしまいます。

コマを動かしたら、続いて山札からカードを1枚引きます。写真のように動物の絵が出てきたら、同じ動物を1マス進めます。こうして動物たちはどんどん逃げようとしていくわけです。

「サイコロ→カード」の順でコマを動かしたら次のプレイヤーに交代です。ただ、動物たちはずんずん進むだけではありません。

カードを引いて動物の好物が出た場合、対応する動物を1歩、小屋の方へ下げられます。好物でおびき寄せるというイメージのお助けカードです。

また、サイコロでもカードでも、おじさんや犬が出てくる場合があります。おじさんは好きな動物を1歩下げます。犬は有能な牧羊犬であるようで、好きな動物を一気に最初にいたマスまで下げられます。

ここがこのゲームの考えどころ。よく観察して、どの動物を下げればよいか判断するのがポイントです。この流れを繰り返し、山札が尽きるまで動物を1匹も逃さなければゲームは成功です。

また、このゲームは全員で協力して成功を目指すタイプ。迷ったときは人に意見を聞くのもよいはず。また、気づいたことがあったら積極的に伝えていくのも大切。意見を出し合うことで、よりよい選択につなげられるかも知れません。

結構ハラハラさせられる場面もあります。写真の場面で青サイコロが出たら、いっぺんに4匹の動物が進んでしまい、「うわーっ!」という雰囲気に。また、どれか1匹が一番外側のマスにいるときは、「これ以上進まないで…」と祈るような気持ちでサイコロを振ったりカードを引いたりします。子どもにとっては、気持ちの起伏を楽しく味わう経験になりそうです。

このゲーム、対象年齢は「4歳から」となっています。やってみて感じたのは「確認する場所が意外とあるぞ」ということ。特にサイコロで色の面が出たときは、8匹の動物それぞれがいるマスの色を確認することになります。私は思わず、指差しながら確認しました。小さな子にとって、情報を正しく確認しながらゲームを進める経験になりそうです。

やさしいルールで「サイコロ振りやカード引き+それに対応することをする」というゲームの基本を経験できつつ、観察・状況判断・相談もポイントになります。みんなでドキドキしながらうまくいくように進めるのが楽しいゲームです。

(おわり)