「グースカパースカ」─確率計算や戦略思考が鍵になるジャンケン─
「グースカパースカ」は、カードを使ったジャンケンで勝つともらえるコインを集める、2人専用のゲームです。ジャンケン…?と思うかもしれませんが、ちゃんと仕掛けがあって読み合いが熱いんです。
箱の中身は12枚のカードと13枚のコイン。カードにはグー・チョキ・パーが描かれていますが、枚数に偏りがあります。
また、グー・チョキ・パーのマークの下には、0~2枚のコインの絵があります。「グー・チョキ・パーのカードの枚数」「カードに描かれているコインの枚数」という要素が、ゲームを進める上でのポイントになってきます。
さて、セット例はこんな感じ。カードは全てシャッフルして、5枚ずつ配ります。2枚は裏向きのまま脇に置き、ゲームには使いません。
勝負が始まったら、プレイヤーはそれぞれカードを1枚伏せて出し、2人とも出したら「せーの!」でめくってジャンケンをします。
上の写真の場合、手前のプレイヤーが勝ち。場に出されたカードに描かれたコインの数の合計は3枚なので、ストックからコインを3枚手に入れます。
しかし、このゲームでは負けた場合も手に入れられるものがあります。それは、その勝負で場に出されたカードたち。それらを全て手札に入れて、次のジャンケンに臨めるわけです。
こうしてコインをたくさん手に入れるべくジャンケンを繰り返し、ストックからコインがなくなるまで勝負を続けます。
というわけで、相手の出方を推理しながら、増減する手札の中から戦略的にカードを出していくことがポイント。もともとのカード構成は説明書にわかりやい一覧が載っているので、見えるように置いておくといいでしょう。
考えどころは、グー・チョキ・パーのどれを出すか、また、何枚のコインが描かれたカードを出すか。勝負が進むうちに相手の手の内がわかってきますが、あらかじめ2枚のカードは抜いてあるので、完全に読み切れるとは限りません。
あいこになった場合は、それらのカードを場に出したまま次のカードを出していき、勝負が着くまで続けます。
上の例では、3回目の勝負で勝敗が決まりました。場にあるカードに描かれたコインの合計枚数は7枚。一気に大量ゲットです。
ただし、場にある6枚のカードは全て相手の手札に行きます。次の勝負での選択肢の量という点では、不利になるかもしれません。あえて負けを狙ったり、あいこにしたくなったりする場面も出てくるかもしれません。
手に入れるべきコインがストックからなくなったらゲーム終了。最後となる勝負に限り、取れるはずのコインがストックでは足りなくなった場合、足りない分は相手から奪うことができます。
つまり、コイン増減の意味合いで言うと1枚で2枚分の価値。結構な差がついていた場合でも、さっきのような大勝負になれば一気に逆転できる。最後まで気が抜けない展開も多々生まれます。
普通のジャンケンは全くの運ですが、このゲームの場合、カード構成やこれまでのカードのやりとり、今後の展望といった情報を基に考えると、かなりの考えどころが生まれてきます。確率計算と心理の読み合いを組み合わせ、有利な展開にするべく考えるのが楽しいゲームです。
(おわり)