「マンカラ カラハ」─連鎖が気持ちいい戦略おはじき移動─
「マンカラ カラハ」は、穴からおはじきを取り出しては移動させ…を繰り返し、規定の条件での勝利を目指すゲーム。ルールはかなりシンプルですが、先の展開を考える頭の使い所はしっかりあります。自分の番が続く連鎖が決まると気持ちいいです。
箱の中身は木製のボードとガラス製のおはじき。写真のように、それぞれの丸い穴におはじきを4つずつ入れるのが遊ぶ準備の基本です。(おはじきの色は関係ありません)
また、「マンカラ」とは説明書によると「アフリカや中近東、東南アジアにかけて古くから遊ばれている伝統的なボードゲームの総称」とのこと。このボードとおはじきを使うゲームの遊び方はいろいろあり、それをまとめて「マンカラ」と呼ぶようです。
穴には名前があります。丸い穴は「ポケット」で、四角い穴が「ゴール」。
今回紹介する製品の名称の一部となっている「カラハ」は、マンカラの遊び方の1つ。この製品の説明書にはカラハを含めて4つの遊び方が載っていますが、この記事ではその中から「ベーシック」と名付けられたものを紹介します。
2人専用のこのゲーム、自分の全てのポケットから先におはじきをなくしたプレイヤーが勝ちとなります。
自分の番でまずすることは、6つの自分のポケットから1つを選び、そこにあるおはじきを全て取り出すこと。そして…
取ったおはじきを、反時計回りにポケットとゴールに1つずつ入れていきます。
やることはたったのこれだけ。この動作をしたら、通常は自分の番はおしまい。相手に交代します。
ただし、特別な場合があります。
取り出したおはじきの最後の1つを入れた場所がゴールだった場合、もう一度自分の番となります。条件を満たすと、自分の番が続くというわけです。
再びおこなった自分の番でまた同じことを起こすと、繰り返し自分の番が続きます。ですので、上のアニメのように自分の番がどんどん続くこともあります。
こうしたルールを生かしながら進め、先の自分の全てのポケットからおはじきがなくなったら勝ち、というわけです。
このゲーム、ルールから読み取れる通り、運の要素がありません。全ての情報が自分にも相手にも見えているタイプのゲームです。ということは、完全な思考の実力勝負。先を読んで、さらには先の先を読んで…と、展開を見通しながら考えるのがポイントです。
木製のボードにガラスのおはじき入れていくときの「カラン、カラン…」という音と感触が心地いいのも特徴。おはじき移動の展開をうまく考え、自分の番の連鎖が続くと独特の気持ちよさが生まれます。
今回紹介したのは「ベーシック」。日本ではベーシックが普及している様子ですが、世界全体では「カラハ」の方がメジャーなようです。「カラハ」もおはじきの動かし方は同じですが、ルールにいくつか違いがあって考えどころが増えます。
このマンカラ、学童クラブや児童館などで遊んだことのあるお子さんが多い印象ですが、大人は意外と遊んだことがない方が多いようです。初めて遊ぶと序盤は何をすればいいのかハテナ感がありますが、ゲームが進むにつれて「…そういうことか!」とわかっていくのが楽しいです。
理詰めで考えるのがおもしろどころでありつつ、おはじきを取っては移動させ…と、手を動かして進める作業も感覚的に気持ちいい。繰り返す中で「あっ、そうか!」と発見をしていくのが楽しいゲームです。
(おわり)