「ジャスト・ワン」─人とかぶらないヒントを出して答えを伝える全員協力型─

「ジャスト・ワン」は、回答役に「ある言葉」を伝えることを目指し、その言葉につながるヒントを出す全員協力型のゲーム。ただし、ヒントが他の人とかぶると伝えられなくなります。伝わりつつもかぶらないように…と考えたり、ヒントを結びつけて答えを導いたりするのが楽しいです。

箱の中身はこんな感じ。カード立てとホワイトボードを兼ねたイーゼルと、フェルトペン。110枚あるカードには、1~5の番号がついた言葉が書かれています。

さて、ゲームは3~7人で遊べて、6人プレイ時のセット例はこんな感じ。カードはランダムに13枚引いて、山札にしておきます。他のカードは今回のゲームでは使いません。

ゲームはラウンド制で、ラウンドごとに1人の「回答役」と、その他の「ヒント役」に分かれます。

最初のラウンドの回答役は、山札からカードを1枚引いてイーゼルに立てます。このとき注意するのは、自分には表側が見えない向きにして立てるということ。逆に言えば、ヒント役には表側が見えているというわけです。

続いて回答役は、1~5のうち適当な数字を1つ言います。ここでは4と言ったとしましょう。(この記事を読みながら、回答役としてゲームに参加している気分になっていただくため、カードの表面の写真はここでは載せません)

ヒント役はカードの4の言葉に注目です。そこに書かれた言葉を伝えるために、ヒントを考えて自分のイーゼルに書きましょう。ヒントは1単語でなくてはいけません。また、言葉を訳しただけのものや、同音異義語はルールで禁じられています。

回答役が言葉を当てると、全員共有の得点が得られます。全員で協力して高得点を目指すタイプのゲームですので、まずは伝わるようなヒントを考えるのがポイントです。

ヒント役が全員ヒントを書いたら、回答役が目をつぶった上でヒントを公開します。そして、そこに同じヒントがないか確認します。今回は、同じヒントが2つのイーゼルに書かれていたとしましょう。

続いて、ヒント役からの「もういいよ」の合図を受けた回答役が目を開けると……

こんな状態でした。反対向きになっていてヒントが見えないイーゼルは、同じヒントが書かれていたもの。このように、かぶったヒントは回答役に伝えることができません。ですのでヒント役は、答えが伝わるような、でも、人とかぶらないようなヒントを出すのがポイントになるわけです。

今回残ったヒントは、緑・野菜・キューちゃん。自分が回答役だったとして、この答えわかりますか?

「簡単でしょ!」と思う方も、「確信がもてない」と思う方もいるのではなでしょうか。このゲーム、「これならわかるでしょ!」「いやー、わかんないよ!」という感想の違いがプレイヤーの間に生まれるのもおもしろどころ。年齢や育った場所によって、感覚や知識の違いがあるのが実感できます。

さてこの場面、回答役は答えるか、答えないかの選択ができます。

仮に「キュウリ!」と答えてめくってみたことにしましょう。見事に正解です。この場合、カードを共有の得点として手に入れることができます。山札は13枚ですので、最高は13点となります。

でも、もし答えて違っていた場合はそのラウンドのカードが失われるのに加えて、山札からも1枚捨てないといけません。誤答は2枚のカードが失われるわけです。

また、答えない選択をした場合はそのラウンドのカード1枚だけが失われます。得点にはならないけど誤答ダメージは低いので、確信がもてないときは答えないという選択もあり得ます。回答役をやってみると「うーん、どうしようかな…??」と迷うことも多いので、リスクを取るかどうかの判断が迫られます。

正解・不正解・答えない、いずれかの結果でラウンドが終わったら、回答役を交代して次のラウンドへ。自分がヒント役のとき、伝えるべき言葉が「ランドセル」だったら、どんなヒントがいいでしょうか?

最高13点となるこのゲーム、説明書には得点による評価が書かれています。それによると7~8点は「平均」、9~10点で「大したものですね!」とのこと。私も何回か遊んでみましたが、今のところ最高は9点。満点はなかなか難しそうです。

また、楽しいのはヒント公開時やラウンド終了時にワイワイ言い合う時間。「だよねー!」「それはないだろ~」というやりとりが盛り上がります。ヒントが全かぶりになった場面では、思わず悲鳴が上がりました。人のヒントを想像したり、なんとか推理したりしながら、会話も弾むのが楽しいゲームです。

(おわり)