「ミントワークス」─ミントたちを働かせて建造物を建てよう─

「ミントワークス」は、ミントたちを働きに出して、さまざまな建造物を建てて得点を競うゲーム。1プレイ20分程度ですが、計画を立てたり駆け引きを意識したりと、しっかり考える必要があって面白いです。

缶にはいったこのゲーム、大きさはかなりコンパクト。測ってみたところ、横9.5cm×縦6cm。でも、考えどころはちゃんとありますよ。

箱の中身は主にカードで、こちらは「計画カード」。これらを手に入れて建設し、得点を取るのがゲームの目的です。カード下部の「☆」の数が得点です。

さて、ゲームは1~4人で遊べて、3人プレイ時のセット例はこんな感じ。

説明書にストーリー的なものは書かれていないのですが、どうやらここはミントたちが暮らす世界のようです。ミントたちを働きに出して建造物を建設し、自分の街を豊かにしていく、というイメージのゲームです。ゲームの開始時、各プレイヤーはミントを3つずつ持っています。

ゲームはラウンド制で、各ラウンドは前半の「開発フェイズ」と後半の「保守フェイズ」に分かれています。

こちらのカードは「場所カード」。開発フェイズの手番ですることは、「配置」か「パス」。配置とは、「場所カード」の「○」にミントを置いて、カードの効果を解決することです。

ゲームの目的は建造物を建設することですが、まずは計画カードを手に入れる必要があります。そのためには場所カードの「仕入先」にミントを配置しましょう。

そうすることで、場に並んでいる表向きの計画カードを手に入れることできます。必要なミントの数は、ほしい計画カードに書かれています。上の写真の「庭園」の場合、仕入れ先にミントを3つ配置するわけです。

手に入れた計画カードは自分の前の空間(「近隣エリア」と呼ばれます)に、裏向きで置いておきます。計画は手に入れたけど、まだ建設はしてないという状況です。

どこか1か所にミントを配置して効果を解決したら、次のプレイヤーの番に移ります。

計画カードには、必要なミントが4~5つのものもあります。最初に持っているミントでは足りないですね。

そういうわけもあって、場所カードにはミントを増やす効果のものもあります。「生産者」は1つミントを配置すると2つのミントが得られます。というわけで、「これをしたいけど、まずはこうしておいて…」と、計画を立てて考える必要があります。場所カードの「○」は早い者勝ちですので、埋まっていたらそのラウンドでは使えません。こうした点も計画的に考えましょう。

計画カードを建設するためには「建設業者」にミントを2つ配置します。そうすることで晴れて計画は「建造物」となって得点が入ったり、効果が有効になったりします。建設したいけどミントが足りない…という場合などは、パスをして次のラウンドで狙っていくことになります。

こうして順番におこなっていき、各プレイヤーのパスが一周回ったら「開発フェイズ」はおしまい。続いて「保守フェイズ」に入ります。

「保守フェイズ」ではまず、場に出ている計画カードが3枚になるように山札から補充します。次のラウンドに向けて、新しい計画が発表になったという感じです。

もし、自分の近隣エリアに保守フェイズ時に効果を発揮する建造物があれば解決しましょう。上の写真の建造物はミントを得る効果なので、次のラウンドで働きに出せるミントが増えるわけです。ただし、カード下部に得点を表す「☆」はないので、得点は入りません。得点を直接狙うのか、得点につながる効果を狙うのか……などなど、どんな建造物を建設するかも考えどころになってきます。

保守フェイズの最後に各プレイヤーはストックからミントを1つずつ取り、次のラウンドの開発フェイズに入ります。

計画カードには、新しい場所カードを使えるようにするものや、他のカードと相乗効果があるものも。このあたりの組み立てを考えるのもおもしろいです。

こうしてラウンドを何度かおこなっていくうち、保守フェイズに入ったタイミングで7点以上のプレイヤーがいたらゲームはおしまい。その時点の得点で競います。7点を超える点が決勝点になることもあるので、終了を迎えるに当たって人の動向を意識するのもポイントです。

選択ルールとして、「上級場所カード」を追加すれば計画の幅が広がります。また、1人で遊ぶときも「AIカード」と対戦するルールで遊べます。AIは4人いてそれぞれ特徴があり、しっかり倒しがいがあります。1人でちゃんと楽しめるのも特徴です。

箱にはゲーム時間が「10~20分」とあり、ルールがわかれば実際にそれくらいで遊べます。それでいて計画性や駆け引きはしっかり考えさせられるので、思考系のゲームをした満足感を短時間でちゃんと味わえるのが面白いゲームです。

(おわり)