「ぼくらなかよし」─作った文で表現した気持ちを当て合おう─

「ぼくらなかよし」は、カードを並べて文を作り、どんな気持ちを表現したのか当て合う協力型ゲーム。意図が通じたり、イメージがすれ違ったりするやりとりが楽しいです。

箱の中身のメインは、3色各60枚ずつある「ことばカード」。左から「はじめ/なか/おわり」のカードとなっています。順番につなげると文ができるようになっていて、写真の例でも上下段それぞれ左から右に読んでいくと不思議で面白い文ができています。

もう1種類のカードは32枚の「気持ちカード」。「すてき/たのしい/ブキミ/かなしい」があって、同じ枚数ずつあります。

さて、ゲームは3~8人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。箱のフタをパカパカっと開くとそのままボードになるので準備がしやすいです。

各プレイヤーは「はじめ/なか/おわり」のカードを3枚ずつ手札として受け取ります。また、よく切った「気持ちカード」の山札から1枚引きます。

プレイヤーの誰かが「トーテム」(写真左下の木の棒)を取って、ゲームスタートです。

各プレイヤーは、まず自分の引いた「気持ちカード」を確認しましょう。写真の例では「たのしい」でした。

続いて、「はじめ/なか/おわり」のカードを1枚ずつ使って、自分の「気持ちカード」にあった文を作ります。今回の場合、3枚のカードをつなげて「たのしい」文を作るというわけです。

文を作ったら、プレイヤーは3枚のカードを裏向きにして左隣のプレイヤーに渡します。全員作って渡したら次のステップに進みます。

続いては、トーテムを持っているプレイヤーが渡されたカードを公開します。今回は「みにくいアヒルの子が 年がら年中 爆笑する」という文でした。

文を確認したら、文の作者以外の人たちでこの文が何の気持ちを表したか相談します。

みにくいアヒルが年中爆笑……。楽しいようでもあるし、ブキミでもあるかもしれません。それぞれ自分の感じ方を話して相談する場面です。

ゲームの目的は、文が何の気持ちを表しているか当てること。もちろん、文の作者は何も言ってはいけませんし、相談を聞いて反応してはいけません。やりとりを聞いていると、自分では意識しなかった考え方も出てくるのも面白いところです。

ひとしきり相談したら、トーテムを持ったプレイヤーが代表して予想した気持ちの上にトーテムを置きます。このゲームは協力ゲームですが、最終決定権を誰がもっているかがルールで決まっているのが特徴です。

トーテムが置かれたら答え合わせ。文の作者は自分の「気持ちカード」をめくります。当たっていたら赤いコマ、はずれなら青いコマを1マス進ましょう。「ほらね!」「わかんないよ~」などなど、それぞれの考えをワイワイ言い合うのが楽しい場面です。

進めたらトーテムを左隣のプレイヤーが受け取り、文のカードをめくって……という流れを繰り返していきます。トーテムが一周したらラウンド終了。各プレイヤーは3種の「ことばカード」を1枚ずつ引いて手札を補充し、新たに「気持ちカード」を引いて同様の流れで次のラウンドを進めていきます。

これを繰り返していき、ラウンド終了時に青いコマが赤いマスに入っていたらミッション成功。反対に、赤いコマが青いマスに入っていたら失敗、というわけです。

ここでちょっとおためしタイム。私がゲームの流れと同様に文を作ってみたので、どの気持ちを表現したかちょっと考えてみて下さい。

作った文は「アイドルが 生涯の愛を得るために キノコを食べる」。気持ちの選択肢は「すてき/たのしい/ブキミ/かなしい」です。

正解は…

 

 

「すてき」でした。予想は当たっていましたでしょうか。

アイドルが本当に好きな人と出会い、美容効果のあるキノコを食べる……という設定なんですが、伝わるのかちょっと自信がないです(笑)。というのは、限られた手札でうまく気持ちを表す文を作るのって意外と難しいんです。

なんとかやりくりしても奇妙な文ができあがることが多いので、もうそれだけでみんなで笑えて楽しいです。もちろん推理が当たって正解すると「よしっ!」と盛り上がります。文作りや相談、推理などなど、言葉を通したコミュニケーションが楽しいゲームです。

(おわり)