「ナンテッタ」─自分で考えたセリフをつけて遊ぶカルタ─

「ナンテッタ」は、さまざまな絵柄のカードに自分で考えたセリフをつけて遊ぶカルタタイプのゲーム。セリフを発想したり、それを聞いてどの絵柄が考えたりするのが楽しいです。

箱の中身は全てカードで24枚。カードと言っても結構な厚みがあり、タイルとカードの中間というくらいのしっかり具合です。各カードには両面に別々の絵柄が描かれています。48種類の絵柄があるというわけです。

カードにはそれぞれ、マンガの吹き出しも描かれています。この吹き出しに自分で考えたセリフをつけて遊んでいきます。

さて、ゲームは3~7人で遊べて、何人でプレイするときもセット例はこんな感じ。24枚からランダムに15枚選んで、表裏は適当に広げます。

カルタタイプのゲームですが、読み手は固定ではなく順番で交代していきます。まずは最初の読み手を決めましょう。読み手は場のカードをよく見て、心の中でどのカードにセリフをつけるか選びます。

今回はこのカードにすることにしました。決まったら、そのカードにつけるセリフを考えて発表します。絵柄にマッチしたセリフを発想する場面です。

ここでは「歯みがきはしたほうがいいぞ!」というセリフにすることにしました。よく聞こえる声で発表しましょう。

他の人はよく聞いて、セリフと合うカードを探します。聞いた情報から想像し、よく見て探す場面です。これだと思うものが見つかったらバシッとカードを押さえましょう。

カードが押さえられたら、読み手は「あたり」か「はずれ」かを答えます。上の写真では残念ながらはずれでした。ただ、絵柄とセリフはマッチしていますね。お手つきをしたら選び直しはできません。早めに取って先を制するか、他の人の動向をうかがって吟味するか、考えどころかもしれません。

正解のカードが押さえられたら、読み手は「あたり!」と宣言。見事正解した人はそのカードを手に入れて、自分の前に置いておきます。

あたりが出た場合、または全員がはずれとなった場合、読み手を交代して繰り返してきます。最初にカードを5枚手に入れた人が優勝です。

この「ナンテッタ」は、「ヒットマンガ」というゲームが元になった作品。「ヒットマンガ」は取り札が50枚。また、セリフをつけるカードは自分で選ばず読み札用カードを引いて指定されます。そのため小さな子には難しい印象がありますが、「ナンテッタ」は情報量が調整され、セリフも柔軟につけられるため敷居が下がりました。

カードの絵柄はいろいろですが、セリフを言うキャラクターが1人で明確なもの(上段)と、複数の可能性があるもの(下段)とがあります。繰り出されるセリフの広がりにも関わってきそうです。

やってみるとわかりますが、人によって感性の違うセリフがいろいろ飛び出してくるので、それを聞くだけでも発見があります。発想や想像を通したコミュニケーションが楽しいゲームです。

(おわり)