「エスケープパズルキッズ ジャングル探検」─ジグソーパズル+謎解きでピンチを切り抜けよう─

「エスケープパズルキッズ ジャングル探検」は、ジグソーパズルを組み立て、そこに隠された謎を解くことで絵柄に生じている問題を解決するゲーム。ジグソーパズルの特徴を生かした謎解きになっていて面白いです。

ジグソーパズルなので箱の中身は全てピース。全部で368ピースで、完成すると縦50cm×横70cmと結構立派な大きさになります。

「ジャングル探検」と題されているこのパズル。普通のジグソーパズルのように箱には絵が描かれていて、ピースを組み立てるとこの絵柄になるはず……

なのですが、箱裏の説明にもあるように、組み立てても箱絵のようにはなりません。より詳しく言うと、組み立てると「箱絵とは違うところがいろいろある絵」になります。

私も実際に組み立ててみました。368ピースのこのパズル、ジグソーパズルの専門サイトで調べたところ、これくらいのピース数のパズルを1人で組み立てるには3~5時間ほどかかるようです。私は妻と2人で組み立てたところ、完成まで2時間20分でした。まずは根気強く作ることが必要です。

1人でじっくり取り組むのもよさそうですし、複数人で共同作業的にワイワイ言いながら作るのも楽しいです。個人的にはジグソーパズルを作るのは子どもの頃以来で何十年ぶりでしたが、あれこれ言いながら作るのは予想以上に面白かったです。

箱絵を見ながら作るわけですが、違いがいろいろあるので「ここはなんなんだ?」「ここにはなんかありそう…」と、自然と思考が生まれて普通のパズルとは違った楽しさがあります。

…そしてできあがったのはこんな感じ。

パズルの性質上、思いっきりぼかしを入れました。箱絵と全体的には同じでありつつ、いろいろ違うところがあります。説明書に載っているストーリーはこんな感じです。

あなたはアマゾンのジャングルで生き物の観察をしていました。その日の探索を終えて拠点としていた小屋に戻ろうとすると、そこに続く吊り橋が壊れているではありませんか。このままでは渡れません、謎を解いて橋を修理できるでしょうか……?

…というわけで、パズルを完成させたら謎解きの始まりです。

箱裏にも流れが載っていますが、完成したパズルには6つの謎が散りばめられています。1つの謎を解くと、パズル外周のピースが1つ指定されます。6つの謎を解いてピースを6つ集めたら、それをゴニョゴニョすることで問題を解決できるわけです。

ネタバレにならない程度に完成パズルのごく一部をお見せすると…

数字の振られた赤い鳥たち。ここって絶対なんかありそう…。

箱絵には数字なんて書いてありません。こうして箱絵と違っている場所は、謎が隠されている合図。よく見ていろいろな考え方をして、謎解きしていきましょう。何人かで解いているなら、コミュニケーションもいろいろ生まれます。

パズル外周には数字の書かれたピースがたくさんあります。謎を解くとどれが必要なのかわかるわけです。

謎解きは大人3人でやってみましたが、みんなでいろいろ知恵を出し合って盛り上がりました。最後の場面では「おお、なるほど~!」と全員うなりました。

箱には答えの紙が封筒に入っているので、いざというときにはギブアップもできます。自力で解いたあとに開封したところ、中には完全ネタバレの答えが載っていました。

困ったときにいきなりこれを見るよりもおすすめなのは、ヒントを提示してくれるウェブページ(アドレスは説明書に載っています)。あとから見てみたところ、あからさまな情報が出るのではなく、段階的にヒントを出してくれる形になっていました。謎解きの楽しさを損なわずに頼れる親切設計です。

「エスケープパズルキッズ」という製品名ですが、謎解き初心者の私としてはほどよい難易度で楽しめました。ピース数が多く「12歳から」という設定になっている「エスケープパズル」もあるので、難しいものに挑戦したい場合はそちらもよいでしょう。絵柄もいろいろあります。

1人でとことんでも、何人かでワイワイでも、どちらで遊ぶのも楽しそう。通常のジグソーパズルとして遊べつつ、そのあとのお楽しみとして謎解きも味わえるのが楽しいパズルです。

(おわり)