「ことば落とし」─トークに隠されたお題ワードを見破る、工夫と推理の雑談─

「ことば落とし」は、3分間のトーク中にお題ワードを内緒で入れ込んで話す親と、それが何なのかを見破る回答者に分かれて競うおしゃべり系ゲーム。工夫や推理が必要な雑談という感じが面白いですよ~。

箱の中身のメインは80枚ある「ワードカード」。裏面には2~8までの数字が書かれています。これをひっくり返すと…

1~6の数字それぞれに、何かしらの言葉が割り振られています。これらの言葉のどれかが、ゲーム中にお題ワードとなります。

ゲームは2~8人で遊べて、何人でプレイするときもセット例はこんな感じ。

ワードカードを裏向き山札にして、3分の砂時計をその隣に置きます。モノの準備はこれだけです。

さて、このゲームはチーム戦。親(1人)と、そのサポート役(1人)が「親チーム」その他の人たちは全員「回答者チーム」となります。その分担を適当な方法で決めましょう。

今回は5人プレイの例で、こんな風に役割分担をしました。ここまで決めたら、親はワードカードを1枚めくって自分とサポート役で内容を確認します。

この時点での山札一番上の数字は「6」。引いたカードの対応数字を見ると「ちりとり」となっています。今回は「ちりとり」がお題ワードとなるわけです。

親はこれから始まる3分のトークの中で、「ちりとり」と言わなければいけません。トーク後、それを回答者チームに見破られると負けですので、できるだけ自然な流れで言うのがいいはず。サポート役は親がそうできるようにトークの流れを手伝う役、というわけです。

さて、3分の砂時計をひっくり返していよいよゲームスタートです。

始まったら、トークのきっかけとして回答者チームの誰かが話し始めるルールになっています。親側の都合のいいようには話し始められないわけです。

トークの内容はなんでもオッケー。「朝ごはん何だった?」などなど、適当な雑談っぽく始まる感じになると思います。

親は雑談中で「ちりとり」を言わなければいけません。心の中では「えっ、朝ごはんからどうやってちりとりに持っていけば……」とあせる気持ちになるかも。サポート役も同じ気持ちでしょうが、協力してうまく話をもっていきましょう。そんなの無理かも…というところからなんとかしようとするのがおもしろどころです。

3分経ったら、親の確認タイム。お題ワードを言えていたら「ことば落とせました!」と発表します。ダメだったら「ことば落とせませんでした…」と言ってこの時点で親チームの負けとなります。

※「ことば落とし」というタイトルは、子供の頃に遊んだ「ハンカチ落とし」ならぬ「ことば落とし」というイメージのようです

ことばを落とせていたら、回答者チームは何がお題ワードだったかを相談します。候補の言葉は3つ決められます。回答者同士、「朝ごはんに『ハンバーグ』って普通食べる?」「そのあと急に掃除の話になったのが気になる…」「じゃあ『ほうき』って言ってたやつかな?」「いや『ちりとり』かも?」などなど、意見を出し合って怪しい言葉を決めるのが面白いです。

こうして3つの言葉を決め、その中に正解があれば回答者チームの勝ち、なければ親チームの勝ちというわけです。

何度か遊んだ感触としては、親チーム側がなかなか大変な印象を受けました。だからこそうまく隠せたときの達成感が大きいのかもしれません。繰り返し遊ぶうちに、トークのテクニックが親側・回答者側それぞれで開発されていく感じも面白かったです。

ルールを読んだときには遊ぶメンバーのトーク力にゲームの成立がかかっている印象も受けましたが、意外となんとかなるし、うまくいってもいかなくても楽しいゲームだなとも思いました。会話が行き詰まったときに使えるテーマカード入っているのも親切です。おしゃべり系ゲームの中でも独特のプレイ感で、腹のさぐりあいとちょっとした緊張感のある雑談という感じが楽しいゲームです。

(おわり)