「アテッコ」─質問を重ねて、ついたての向こうの言葉を当てよう─

「アテッコ」は、イエス/ノーで答えられる質問を重ねて、自分ついたての向こう側に書かれた言葉を当てるゲーム。効果的な質問を考えたり、想像力を働かせたりするのが楽しいです。

ゲームは2~6人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。各プレイヤーにはスタンド付のボードとペン、「YES/NO/わからない」のカードセットが配られます。

ゲームを始める前に、まず「テーマカード」の中から1枚を選びます。テーマカードはランダムで選んでも、みんなで話し合って決めてもオッケー。イージー・ノーマル・ハードのレベル設定がされているので、それを参考にしてもよさそうです。

今回はイージーの中から「野菜」を選ぶことにしました。

続いて各プレイヤーは、テーマカードで指定されたテーマに沿った言葉をひとつボードに書きます。ここに書いた言葉が他のプレイヤーに対する問題になるので、人には見せないように書きましょう。また、ゲームが成立するように、全プレイヤーが知っているであろう言葉を書くのもルールです。

全員が書いたら、誰かがサイコロを振ります。そして、その数の分、ボードを伏せたまま左隣のプレイヤーに回していきます。誰かが書いた言葉が自分の問題として回ってくるというわけです。

回ってきたら、言葉が書かれた面を向こう向きにしてボードを立てましょう。

回し終わったときに見えるのがこんな光景。今回は4人プレイでサイコロが2だったため、対面のプレイヤーのところに自分の書いた言葉が行っていることになります。

さて、ここからが本番。自分の番にすることは「質問」か「答えを当てる」のどちらか。ゲーム開始時はヒントがないため、しばらくは質問をすることが続くでしょう。質問はイエス/ノーの2択で答えられるものであることがルール。「何色ですか?」は聞けませんが、「緑色ですか?」はオッケーです。

上の写真では、葉っぱを食べる野菜かどうかを質問しています。テーマの中で、答えを絞っていけるような質問をするのがポイントです。他のプレイヤーは3枚のカードから1枚選んで、質問に答えます。

2択で答えられる質問をするルールですので答えが揃いそうなものですが、実際はそうでもありません。上の写真は「たまねぎ」に対する「鍋に入れますか?」という質問で答えが分かれたところ。確かに人によって判断が分かれるかもしれません。

こうした場合「え?どっちなの…?」と混乱しがち。でも、「鍋に入れない人が2人で、入れる人が1人…。ということは、鍋に入れることもあるけど、一般的ではないってことか」と、推測することもできます。出てきたカードが分かれたときは、想像力の働かせどころかもしれません。

やってみるとわかりますが、カードを出すときは淡々と選ぶのではなく、「うーん、どうかな~」「待てよ…いや、こっちかな?」など、ついブツブツ言いがち。ルール外の部分になりますが、人の様子から得られる情報も多々あります。

いくつか質問して答えの見当がついたら「答えを当てる」の選択をしてもよいでしょう。自分がした質問でわかった情報を忘れてしまうことも意外とあるので、ちゃんと覚えておくことも大事です。ここでは「葉っぱは食べない」「甘い」「煮物にもする」「根菜ではない」といった情報から、かぼちゃと答えてみました。

結果は正解。このプレイヤーが勝者となります。ルールブックではここで1ゲーム終わりとなっていますが、他のプレイヤーが正解するまで続けるのもありだと思います。

説明書では12歳からとなっているこのゲーム。ルールはシンプルですが、やってみると答えを導くのは想像以上に難しく感じる人が多いように思えます。そこもおもしろどころの1つで、人のナイスな質問をまねしたり、大まかな質問とピンポイントの質問を使い分けたりして答えに近づいてくのがポイントです。

ゲームが終わったあと、「あのときそう思ったんだけどな~」「あのとき出したカードっておかしくない?」など、感想や振り返りが自然と盛り上がるのも面白いです。思考もコミュニケーションも楽しいゲームです。

(おわり)