「ローリーズストーリーキューブ」─サイコロ振って、自由にお話づくり─

「ローリーズストーリーキューブ」は、サイコロを振って出た絵をもとに、お話を作っていく……ゲーム?…のようなそうじゃないような、ゲーム。ルールめいたものがはっきり設定されておらず、自由度が高いのが特徴です。

箱の中身は、9つのサイコロ。それだけ。各面にはいろいろな絵が描かれていて、同じ絵は2つとありません。

普通のゲームと違って、明確なルールはありません。説明書きの冒頭にも「無限の遊び方がある」と書いてあります。それでも、遊び方の例が載っているのでそれを紹介してみましょう。

遊び方その1では、まず全てのサイコロをいっぺんに振ります。コロコロコロッといろんな絵が出て来るので、よく見ましょう。

そして、「昔むかし、あるところに…」という定番のフレーズから話を始めて、自由な順で絵を使いながら物語を作っていきます。

上の写真だったら「昔むかし、あるところに宇宙人がいました。宇宙人はお気に入りのおうちに住んでいました。ある日、お出かけから帰ってきて錠前を開けようとして、カギを忘れたことに気が付きました。宇宙人は途方に暮れて鍵穴をのぞいてみました。すると向こう側からコガネムシがこちらをのぞいているではありませんか!」…といった感じで続けていくわけです。

前の絵からうまく話をつなげる発想をするのがポイント。こうして9つのサイコロの絵をつなげていきます。オチはきれいについたりつかなかったりするでしょう。そういう部分のルールはありません。

遊び方その2では、まず最初に「テーマ」を決めます。なんでもいいのですが、ここでは「素敵な休日」にしましょう。そして、振って出てきたサイコロの絵を、このテーマにつなげて語ります。

「飛行機で海外旅行」「噴水のある公園でデート」「一日中寝て過ごす」あたりは簡単に思いつくでしょう。「亀に乗って水中散歩」「木陰でピクニック」もいいかも。

問題は、ハチや雷。発想を広げて考えるのもポイント。「ローヤルゼリーで元気になる」「雷に打たれたような恋に落ちる」なんていうのもありかもしれない。それにしても、磁石は難しいかも…。

絵から何をどうイメージするかにもルールはありません。中にはいろんな解釈ができるものも。右下のは「影」や「悪魔」でもいいでしょうが、「本当の自分」にしてもいいかもしれません。

というわけで、決まったルールのあるゲームというより「発想のための道具」とでも言った方がよいかもしれません。ここに挙げた例の他にも、どんどん遊び方は生まれそう。

絵をつなげてただただお話遊びをするもよし、発想に人気投票して得点を競うもよし。絵からの想像力も、遊び方そのものも、自由に広げられるのが楽しいゲーム?です。

 

(おわり)