「トマトマト」は、カードの絵を並び順にスラスラと声に出して言う、早口言葉のようなゲーム。必死に言ったり、思わずドヤ顔になったりと、妙に笑えるのが楽しいです。

箱の中身は、1~3の目のサイコロが1つと、45枚のカード。カードの絵は5種類あって、それぞれに読み方があります。トマト・マト(的)・マ(魔)・ト(戸)・ポテト。もうすでにややこしい予感がしてきます。

さて、ゲームは3~6人で遊べて、何人でプレイするときもセット例はこんな感じ。カードは全て裏向きで積んでおきます。まずは、サイコロを振る役割である「ダイスマン」を適当に決めましょう。

ダイスマンがサイコロを振ったら、その目と同じ枚数のカードを引いて並べます。そして、並んだカードを山札側から順に、早口言葉のように続けて読み上げます。上の写真だったら、「トマト+マト」で「トマトマト」というわけです。なめらかに言えたら、左どなりのプレイヤーに交代です。

続いてのプレイヤーは、先ほどダイスマンが振ったサイコロの目である2枚を新たに引いて並べ、やはり山札側から順に全てのカードを読み上げます。「トマト+マト+ト+マ」で、「トマトマトトマ」。カードを文字や音に変換して、スラスラと声に出しましょう。うまく言えたら左どなりのプレイヤーの番に移ります。

また2枚増えて、今度は「トマト+マト+ト+マ+マ+マト」で「トマトマトトマママト」。だいぶややこしくなってきました。ここではこのプレイヤーが失敗したことにしましょう。

他のプレイヤーは、場に並んだカードのうち自分がほしいものを心の中で決めます。全員決まったのを確認したら「せーの!」の合図でほしいカードを指さしましょう。

自分だけがそのカードを指さしていたら、自分のものとしてゲット。誰かと重なっていたら2人ともゲットできません。そのカードは場から除去されます。

手に入れたカードはゲーム終了時に集計しますが、枚数がそのまま得点になるわけではありません。ちょっとしたルールがあります。

そのルールとは「カードで作れた『トマト』の音が1つにつき1点」というもの。具体的に言うと「トマト」「ト+マト」「ト+マ+ト」の3種類。ほしいカードを指さすときには、他の人とのバッティングに気をつけつつ、どのカードを狙うか考えるのがポイントです。

ゲットも除去もされなかったカードはそのまま場に残ります。空白になったところは間を詰めて並べます。また、同じカードが続いたときは、重ねてひとまとまりにします。指さしのとき、重なったカードを指したのが自分だけなら重なり全てを得られるので、これまた考えどころになってきます。

ときどき「反転矢印」つきのカードが出てくる場合があります。このカードをめくったときに限って、山札とは反対側から読み上げなくてはいけません。上の写真なら「トマトママトトマト」。さっきまでみんなが言ってた音の連なりが逆転するので、聞いてきた音の記憶が生かせません。ちょっとしたピンチですが、冷静に正確に読み上げましょう。

このゲームでちょっと迷うのは、スムーズに読み上げられたかどうかの判定。説明書では「まちがえたり、とまったり、おそすぎたりせずに言えた」ならオッケーとなっています。ただし、間違いの判定はまだはっきりしているものの、止まりや詰まりやスピードの判定は説明書でも厳密には言えないところでしょう。

読み上げには結構個性が出る気がします。自分がやったときには、「指さしを移動させながら、カードごとにほんのちょっと間をあけて確実に言う作戦」「頭の中で音をシミュレートして、ダメもと覚悟で素早く言うのに挑戦する作戦」「早くも遅くもなく、淡々と平板アクセントで言う作戦」など、いろいろな読み上げ方がありました。

ゲームのルールとしては、不完全と言えるかもしれません。それはまた、曖昧な「アリ」と「ナシ」をどう決めるか、プレイヤーたちに委ねられているとも言えそうです。ゆるめにやるもよし、厳しくやるのもあり。年齢や実力の差があるなら、全員共通の基準じゃないのもあり得るかも。

子供の頃やった缶けりで、どこまで逃げてオッケーにするか。ちっちゃい子もいるおにごっこで、どこまで本気でやるか。人はともかく、自分はどう挑むか。そうした「遊びの中の曖昧な部分」を、プレイヤーの間でどう扱うかにも関わってきそうです。

さて、ゲームが進み、山札がなくなったらその時点でおしまい。ゲットしたカードでいくつ「トマト」を作れたかで競います。

「トマトママトトマト…」と謎の文字列をみんなが必死に言おうとしてるのがまず楽しい。言う前の緊張感と、言い終わってそれがほどける瞬間の落差に笑い声があがります。まじめに言えば、正確でなめらかな音韻処理の練習にもなるかも。うまくいって歓声があがったり、失敗して笑ったりと、にぎやかさが楽しいゲームです。

(おわり)