「メモアァール」─つながっていく記憶の持ちこたえバトル─

「メモアァール」は、要素が一致するカードをめくり続けていく記憶力バトル。つながっていく記憶を持ちこたえさせる中、意外なドラマが生まれるのが楽しいです。

箱の中身は全てカードで、メインとなるのは25枚の動物カード。カメ・タコ・ペンギン・セイウチ・カニという5種類の動物が5枚ずつ。また、同じ動物のカードは背景が異なり、溶岩(赤)・花(ピンク)・海(青)・砂漠(黄)・ジャングル(緑)の5種類。5×5の要素で25枚というわけです。

他に3枚あるのは火山カード。7枚あるのはお宝カードで、裏面には全て同じ宝箱が描かれていますが、めくると1~4つのルビーが描かれています。このルビーの個数は得点を表し、お宝カードを手に入れて高得点を得るのがゲームの目的です。

さて、ゲームは2~4名で遊べますが、今回は4人プレイでの準備とします。まずは裏向きでランダムにお宝をカードを1枚引き、その上にシャッフルした火山カードを3枚重ねます。

続いて、シャッフルした動物カードを裏向きで5×5に並べます。そのうち真ん中のものは取り除き、今回のゲームでは使いません。空いた穴には先ほど重ねたお宝&火山カードを置きます。

ゲームはラウンド制で、各ラウンドでは真ん中の一番下にあるお宝カードを手に入れることを目指します。お宝カードの枚数である7ラウンドの勝負となります。

第1ラウンドのはじめに、各プレイヤーは自分の前に並ぶ5枚のカードのうち、真ん中の3枚を自分だけが見えるようにめくって確認しましょう。何が描かれているか記憶するとあとあと助かるので、よく覚えておきましょう。

いよいよラウンド開始です。自分の番ですることは、動物カードをどれか1枚めくること。それだけです。各ラウンドの最初はどんなカードが出ても、次のプレイヤーの番に移ります。

ここからが勝負。次のプレイヤーは、前にめくられたカードと動物または背景が同じカードをめくらないと、ラウンドから脱落となってしまいます。上の写真ではペンギンつながりでめくれたのでセーフです。

続いてのプレイヤーは、ペンギンでも溶岩でもないカードをめくってしまいました。最初にめくった自分の前の3枚に、つながるカードがなかったのかもしれません。こうなるとこのラウンドから脱落。目印として、真ん中の火山カードを上から1枚取って自分の前に置いておきます。

脱落してないプレイヤーは自分の番でめくって……を続けていき、1人を残して他のプレイヤーが脱落したらラウンド終了。生き残ったプレイヤーがこのラウンドの勝者です。

勝者はごほうびとして、真ん中に出現したお宝カードを手に入れて自分の前に置きます。本当はゲーム終了時までめくりませんが、上の写真では便宜上めくってみました。ルビーの数である2点を獲得、というわけです。

ここで次のラウンドに移るべく場をリセット…なのですが、動物カードの位置は入れ替えません。その場所のまま、裏向きに戻します。次のラウンドに備えて、よく見て覚えておきましょう。

そして、真ん中にお宝&火山カードをセットして2ラウンド目を開始。どこにどのカードがあるか覚えておけば、生き残り対決を持ちこたえやすくなります。

これからラウンドが進んでいっても、動物カードの位置は終了までずっと変わりません。そのため、記憶が積み重なってめくれる確率がだんだん上がる、はず、です。

この覚え方にコツがあるのがおもしろどころ。色なのか絵柄なのか、また、ビジュアルなのか言葉なのか。あるいは、要素を意識して覚えるのか、頭の中で写真を撮ったみたいに覚えるのか。人それぞれ「自分の得意なやり方」がわかってくると面白さが上がる気がします。カードの内容ではなく、「こことここはつなげてめくれる、その次は…」と、「つながり順」の覚え要素もありそうです。

第7ラウンドの勝者が決まったらゲーム終了。手に入れたお宝カードの得点で競います。

手探りしながら自分に合った方法を見つけるとよさそうなこのゲーム。みんな慣れてくると、カードを全部めくれるラウンドも出現するかもしれません。マニュアルにはめくったカードによって特定の追加要素が起きる上級ルールも載っているので、追加するとよいかもしれません。

記憶モノでも神経衰弱と違って「1枚めくれれば生き延びられる」のが個人的にはホッとしやすい印象。記憶の使い方の戦略もありつつ、運でなんとかなる余地があるのもドラマを生んで盛り上がるゲームです。

(おわり)