「ドクターエウレカ」─試験管を傾けて、お題通りに球を入れ替えよう─

「ドクターエウレカ」は、試験管の中にある球をお題カード通りに揃えるゲーム。球を触らず、試験管を傾けて入れ替える必要があるので、手先の使い方&手順を追った思考がポイントです。

箱の中身は、まず試験管と3色の球。そしてそれらが描かれたお題カードがたくさん。エウレカ博士の助手となり、実験材料である球を博士の指定通りに試験管に入れるというのがこのゲームの設定です。

ゲームは2~4人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。各プレイヤーは3つの試験管と球を各色2個ずつ受け取り、色別に試験管にセットします。お題カードは裏向きの山札としてまん中に置きましょう。

お題カードを1枚めくったらゲームの始まり。そこに描かれた通りに、試験管に球を入れるスピード競争というわけです。ただし…

実験材料の球は危険物なのか、手で触ってはいけません。ですので、試験管を傾けて球を入れ替え、お題カード通りにするのを目指します。球の順番を合わせるために、まずはこれをここに入れて…そのあとこうして…で、これがここに行って……と、手順を追って考えて入れ替えることがポイントです。

できたら「エウレカ!」と叫びましょう。みんなで正しくできていることを確認したら、お題カードを得点としてゲット。試験管と球はそのままの状態で、新たにお題カードをめくって次の勝負が始まります。これを繰り返し、最初に5点取ったプレイヤーが優勝です。

スピード勝負なので素早く手を動かすことも大切です。でも、球をこぼしてしまったらそのラウンドは失格。急ぎつつも慎重に手先を使うことも重要というわけです。

お題を完成させるのには、1つひねりどころがあります。それは「試験管をガッ!と逆さにしてお題通りにしてもオッケー」というもの。上向きで揃えるのに時間がかかるときも、逆さなら手数が減って素早くできることもあります。お題を逆転させて考えるのも素早さにつながるわけです。

このゲーム、箱では6歳以上となっていますが、ビジュアルが魅力的で小さなお子さんがやりたがることもあるようです。ただ、就学前の年齢だと入れ替えの動きは難しく、ルール通りにやろうとしてもイライラが募ってしまいがち。

そうしたときにやってみたのは、「小さな子は球を触ってお題通りにしてオッケー」というルール。一気に簡単になりますが、年齢によっては「お題カードと手元の間で視線を何回も移動させ、正しく揃える」という行動が、やりがい&楽しさという点でちょうどよい場合もあるようです。

一緒に遊ぶ大人は通常ルールということにしてやってみたときの印象は、「大人もがんばればたまに勝てる」という感じ。子どもは手づかみで真剣に、大人は入れ替えで必死に…という様子で、みんな本気で楽しめました。

1つのお題が終わった後、試験管と球の状態がそのままで次が始まるというのもルール上のポイント。出てきたお題によって、各プレイヤーの間で必要な手数が変わるという運の要素があるわけです。

説明書には手を動かすのではなく、念頭で考えて最短手数を宣言する遊び方も載っています。遊ぶメンバーによって、思考やアクションの要素の調整をして遊ぶのも楽しいゲームです。

(おわり)