「おばけキャッチジュニア」─カードの絵と同じコマを素早くゲット!─

「おばけキャッチジュニア」は、カードに描かれた絵と同じコマをすばやくつかみ取るゲーム。4歳から楽しめるシンプルなルールですが、ちょっとひねりを加えて遊ぶルールも追加できます。

箱の中身は4種類のコマと、それらが描かれたカードが55枚。カードの絵にはコマと色が違うものも描かれていますが、姿と色とがコマと一致した絵も必ずあります。

さて、ゲームは2~6人でプレイできて、何人で遊ぶときもセット例はこんな感じ。カードは全て裏向きの山札にしてまん中に置き、コマはその周囲に並べます。

適当な誰かがカードをめくったらゲーム開始。カードをよく見て、コマと姿も色も同じ絵を見つけてつかみ取りましょう。

このカードの場合、おばけが正解。最初におばけのコマをつかんだ人はめくったカードをゲット。これをカードがなくなるまで繰り返して、一番たくさんカードを手に入れた人が優勝、というわけです。

小さな子向けのゲームのルールを読んだとき、大人としてはときどき「…これは……面白いのか?」と感じることがあります。個人的にはこのゲームもそうでしたが、家族で遊んでいる様子を見るとしっかり面白そう。考えてみればこのゲーム、「読み手不要&スピード感アップのカルタ」とも言えるわけです。

絵の情報を正しく読み取り、一致するコマを認識して素早く取るのがポイント。また、「緊張と集中→いったん解放→再び集中」という流れがテンポよく繰り返されるリズムが気持ちいいように感じます。

カードの正しい絵は1つとは限りません。上の写真はブタとカエルが正解。この場合、取れるコマが2つあるわけです。複数のプレイヤーがそれぞれ取るのもありですし、1人が2つとも取るのもオッケー。いっぺんに高得点のチャンスもあるわけです。(正解が複数の場合、めくったカードに加えて山札の上から得点としてカードを取ります)

このカードは3つとも正しい絵。というわけで、各カードには1~3つの正しい絵が描かれていることになります。違うコマを取ってしまったときに減点はありませんが、たとえ一緒に正しいコマを取っていてもそれは無効となります。「適当に取っちゃう作戦」は使えないというわけです。

説明書では4歳からとなっているこのゲームですが、6歳からと設定されている追加ルールもあります。

追加ルールに関係してくるのは、黒いおばけが描かれているカード。それぞれ正しい姿と色の絵が描かれていますが、このカードが出てきた場合は「どのコマもつかんではいけない」のがルール。それを守って何もつかまなかった場合は、カードを1枚もらうことができます。

いつもは早取り競争なのに、ときどき出てくる黒おばけカードは取らないのが正解。ただただ早く取るのではなく、状況の逆転も正しく踏まえるのが大切というわけです。

説明書には「使う手は片手か両手か」については書かれていません。また、カードがめくられるまで手をどこに置いておくかについても書いてありません。熱いバトルになるこのゲーム、そうした点を遊ぶ人の間で決める相談をするのもよいかもしれません。

緊張と緩和の繰り返しが楽しく、思わず笑ってしまうこともしばしば。慣れてくると、カードが見えた瞬間取るべきコマがわかる境地に入ることがあるのも楽しいゲームです。

(おわり)