「いそいでさがそう!」─サイコロで出た絵を探す、変化球カルタ─
「いそいでさがそう!」は、4つのサイコロを振って、出た絵と同じタイルを取るカルタタイプのゲーム。サイコロで出た絵によって、取っちゃダメになったり特別なタイルを取る必要があったりと、変化があるのが楽しいです。
箱の中身は24枚のタイルと4つのサイコロで、セット例はこんな感じ。2~4人で遊べますが、何人でプレイするときも同じです。
カルタタイプのゲームではありますが、自分の番というものが存在します。番が回ってきたプレイヤーは、4つのサイコロをいっぺんに振りましょう。
そして、振られたサイコロに注目です。ここからは早いもの勝ち、出た絵と同じものが描かれているタイルを探し、手を伸ばして取りましょう。言うまでもなく、サイコロとタイルをよく見て探すのがポイント。普通のカルタが聞いた情報をもとに探すのに対して、このゲームでは見た情報から探すわけです。
また、ゲーム開始の時点では取るべきタイルは4つあるはず。1人何枚取ってもいいので、視野を広くもつと高得点につながりそうです。
先ほどのサイコロと対応するタイルを並べてみました。色調や形は共通しているものの、2つは全く同じというわけではありません。「ちょっと違うけど同じ」という認識をする必要があるのもこのゲームの特徴です。
振ったサイコロで出た絵が全て取られたら、次のプレイヤーにサイコロ振り役を交代してゲームを進めます。
場合によってはこんな風に、炎の絵が出ることもあります。この場合、どのタイルも取ってはいけません。炎のタイルは存在しませんし、他の絵のタイルが場にあっても取ってはいけません。
もしタイルに触れてしまうと、お手つきとしてすでに取ってある自分のタイル1枚を場に戻さなくてはいけません。急いで探して取るのがポイントでありつつ、出てきた絵によっては「何もしない」ということが正解になる場合もあるわけです。
ちなみに炎の絵は、4つのうち1つのサイコロの2面に描かれています。そのため、炎が出る確率は1/3。結構な割合で出てくるので、あせらず判断することが大切です。
また、ゲームが進んでくるとサイコロの目が「すでに取られていて場にないタイルと対応するものだけ」という場合も出てきます。この状況では特別なルールがあって……
「虹のタイル」を素早く取るのが正解(サイコロに虹が描かれた面はありません)。正しく虹を取れたら場に戻し、代わりに場のタイルのうち好きな1枚を手に入れることができます。
出た絵が場にあるのに虹のタイルを取ってしまうと、お手つき。すでに取ってある自分のタイル1枚を場に戻さなくてはいけません。サイコロと場を見て判断する必要があるのに加えて、「どのタイルがすでにないのか」を記憶しておくこともポイントになります。
こうして振っては取ってを繰り返し、場のタイルが5枚以下になったらゲームはおしまい。取ってあるタイルの枚数で競います。
というわけで、「絵の一致を認識するとき」「炎が出たとき」「出た絵が全部場にないとき」、それぞれにひとひねりあるのがおもしろどころ。遊んだ子の中には、炎が出ると「炎!」と声に出して言っている子もいました。自分の行動の制御方法として、自然と出てきたんだと思います。
サイコロが振られると「ビクッ!」とか「ん…?」となったりして、思わず笑っちゃうこともあります。場の状況に合わせて、素早く判断するのが楽しいゲームです。
(おわり)