「ピクチャーズ」─風変わりな「お絵描きセット」で写真を表現─

「ピクチャーズ」は、担当する「お絵描きセット」を使って、自分に割り振られた写真を表現して当て合うゲーム。「お絵描きセット」は一筋縄ではいかないものばかりで、表現の工夫や想像力を働かせるのが楽しいです。

「ピクチャーズ」という名前だけあって、箱の中にはたくさんの写真が入っています。カードは91枚で両面なので、182枚の写真があることになります。

続いてこちらは「お絵描きセット」。積み木や靴ひもなど、全部で5セット。これらを使って「写真を描く」のがゲームのメイン部分です。

さて、ゲームは3~5人で遊べて、何人でプレイするときもセット例はこんな感じ。写真を16枚並べて、その周りに「お絵描きセット」を置きます。各プレイヤーはまず、適当にどれか1つの「お絵描きセット」を受け取ります。

16枚の写真は4×4に並べ、縦横にA~D/1~4のチップを置きます。それぞれの写真に「番地」が振られるようなイメージです。

続いて各プレイヤーは、袋の中から「位置トークン」を1枚引きます。書かれた番地を見て対応する写真を確認したら、トークンは裏向きに伏せ置きます。自分だけが知っている担当写真が決まった、というわけです。

それではいよいよお絵描きタイム、各自自分の「お絵描きセット」で写真を表現してみましょう。得点のルールはのちほど紹介しますが、人に伝わると高得点につながるので、わかりやすく表現するのがポイントです。

ではここで、ミニゲーム体験。こんな感じで誰かがお絵描きしました。

なんだこれ…という感じですね。表現の幅はかなり狭められる印象があります。それでもなんとか伝わるように工夫するのが腕の見せどころです。

↑の写真は、次の6枚の写真のうちのどれかを表現したものです。

実際は16枚から選びますが、見やすい画像サイズを踏まえて少なくしてみました。ただこれは、意図的に紛らわしいのを選んだわけではなく、ランダムに引いた16枚から似通ったものを抜粋したもの。できるだけ実際のゲームの感覚に近い感じで再現してみています。正解は……







B3のカードでした。結構がんばって表現したつもりですが、伝わったでしょうか?

実際のゲームでは、それぞれの作品ができあがったあと、各自に配られた解答用紙に誰がどの写真を表現したかの予想を書きます。

全員書けたら、作品1つずつ答え合わせ。正解していたら1点ゲット。また、自分の作品については、正解してくれた人数1人につき1点ゲット。うまく伝わるように表現できると、高得点になるわけです。

答え合わせが終わったら1ラウンド終了。使った「お絵描きセット」を隣に回し、新しいラウンド始めます。5ラウンドで全員が全てのセット1回ずつ使うことになり、ゲームは終了。得点を競います。

5種類ある「お絵描きセット」はそれぞれ個性とルールがあります。このキューブのセットは、額の中に必ず9個のキューブを入れ込まなければいけません。

記号カードのセットは19枚ありますが、使えるのはそのうち2~5枚。それらを横一列に並べるというルールになっています。

そんなので伝わるの…?という気持ちになりますが、難しい分だけ工夫がうまくいったり伝わったりすると、嬉しさにつながります。「よくわかったな~!」と声が上がることもよくあります。

このゲーム、「お絵描きセット」が5種類なのでプレイ人数の上限も5人となっていますが、独自に追加すればより大人数でも遊べそうです。

私の場合、「おはじきセット」と「レゴブロックセット」を追加して、7人まで遊べるようにしてみています。ちょうどいいもどかしさをイメージして追加セットを考えるのも面白そうです。

答え合わせは点の処理だけでサクサク進るだけでなく、「ここんところ、こうやったわけでさ~」「あー!そういうことか!」などなど、それぞれの考えをじっくりやりとりするのも盛り上がります。無理難題に「???」となりながらも、工夫や想像力を全開にして考えるのが楽しいゲームです。

(おわり)