「ビス20」─指令を守って20までの数をカウントする協力型─

「ビス20」は、全員で協力して1~20の数をカウントしていくゲーム……なのですが、変則的な指令がだんだん加わっていきます。ミッション成功に向けてのプレッシャーや一体感が楽しいです。

箱の中身は2種類のカードと宝石。左側の「数字カード」は20枚あり、1~20までの数が書かれています。また、右側の「指令カード」は40枚あって、それぞれに何らかの指令が書かれています。

この指令はあとで数字をカウントしていくとき、数字を言う代わりに従うもの。例えば「鼻をつまむ」「『黄色』と言う」など、ひとひねりあるものが揃っています。

(※指令の内容は絵柄で示されているほか、詳しくは説明書に記載されています。個人的にプレイしやすくするため、マスキングテープを貼って指令を書いてあります)

さて、ゲームは2~8人でプレイできて、何人で遊ぶときもセット例はこんな感じ。宝石は人数によって説明書で指定された数だけ用意します。また、最初の段階で数字カードを2枚表向きにしておきます。

ゲームを始めたら、最初の人が1、次の人が2……という具合に交代で1~20の数をカウントしていきます。

ただし、表向きの数は入れ替えてカウントするのがルール。写真の例だと、「3のときに6と言って、6のときに3と言う」というわけです。

こうして20まで間違えたり詰まったりせず言えたら最初のミッションは成功。うっかりに注意して、指令を守ることがポイントです。

成功したら次のミッションの準備として、数字カード・指令カードを1枚ずつめくり、すでにめくっていたカードに重ねます。

今度の指令は「15は数を言う代わりに手を振る」。ただ、指令は切り替わるのではなく、累積していきます。3と6の言い換えをしつつ、15のときにもアクションがあるわけです。

カードは重ねて置いていくので、視覚情報として場に残りません。累積した指令を記憶しておくことも大切です。(ミッションの切れ目で積まれたカードをめくって指令を再確認するのはオッケーです)

ただ、このゲームの目的は全員で協力してミッションを成功させること。事前に確認や相談をして、準備するのもポイントです。

ミッションが成功するごとにカードを重ねていき、次のミッションへと進みます。ただし、間違ったアクションをしたり、3秒以上何もできなかったりしたときはミッション失敗。宝石を1つ箱に戻し、そのミッションに再挑戦です。

宝石はライフポイントのようなもので、これがなくなるまでにミッションをいくつ成功できるかというわけです。1~20の全てに指令が設定された状態で成功できたら完全成功。道のり長そうですね…。

全員協力型なので確認や相談ができるのはよいのですが、間違えると失敗になるので結構なプレッシャーもかかります。この重圧に耐えるのは結構なもの。でも、緊張感が高いぶん、無事にクリアできたときの達成感も強いです。

実際に遊んでみると、ミッションを進めるごとにチームの一体感が高まっていきました。ミッション開始前に指令を確かめあったり、覚えるための工夫を出し合ったりと、かなり活発なやりとりが生まれます。

また、失敗したときの雰囲気も遊んでいるメンバーによってどんなものが決まっていきます。気持ちのフォローをしたり次に向けて励まし合ったり……と、妙に熱くなりました。

とは言え、やってることは「9のときは変顔」「12は叫んで言う」などそれぞれバカバカしいので、緊張感とふざけ感の入り混じりも特徴。集中力と一体感、緊張と解放のリズムが楽しいゲームです。

(おわり)