「ゾンビティーンズ:進化の鼓動」─協力&連携で、ゾンビを人間に戻す治療薬を作ろう!─

「ゾンビティーンズ:進化の鼓動」は、全員で協力&連携して、ゾンビを人間に戻す治療薬の材料を集めるゲーム。どんどん湧いてくるゾンビに街を占領されないように、状況を踏まえて先を見越した行動をみんなで考えるのが楽しいゲームです。

ゲームは2~4人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。プレイ人数によらず、準備の仕方はほぼ同じです。今回は4人プレイですので、各プレイヤーが動かすコマを4つ使います。

ゲーム開始時、全てのプレイヤーコマはボード中央の学校マスにいます。拠点である学校に、ゾンビを人間に戻す治療薬を作るために必要な4つの材料を集めることがゲームの目的です。

ボードの4つの隅にあるのは建物マス。ここに1つずつ材料があるので、これらを学校に運んでいきましょう。

各プレイヤーの手番は…
「1.サイコロを振ってゾンビが行動する」
「2.自分のコマを行動させる」
という順番で進んでいきます。ここではまず、「2」の方から説明していきます。

自分のコマの行動の選択肢は、「移動」「材料の受け渡し」「ゾンビ退治」の3つ。これらの中から2つまで行動します。順番は自由、重複も可能です。

まずは「移動」。点線で接している隣接マスを1マス分移動します。「移動→移動」と選択すれば、2マス動けることになります。

続いては「材料の受け渡し」。「自分のマスに材料があり、隣接マスにプレイヤーコマがいる」という状況で、材料を渡すことができます。また、「隣接マスに材料がありプレイヤーコマもいる」という状況で、材料を受け取ることができます。学校に材料を運び込むことがゲームの目的ですが、他のプレイヤーと連携しないといけないわけです。

続いては「ゾンビ退治」。自分のいるマスにゾンビがいれば、そいつを退治してボード外のゾンビ待機列に追い払うことができます。ゾンビ退治そのものがゲームの目的ではありませんが、街を占領されてしまうとゲームオーバーなので(後述)、ポイントを押さえて退治する必要がありそうです。

こうして手番を交代しつつ、学校に4つの材料を集めたらミッション成功。無事にゾンビたちを治療して、街に平和を取り戻したというわけです。

ただ、そう簡単にはいきません。手番の「1」ではまずサイコロを振り、ゾンビがいろいろと行動してくるからです。順序が逆になりましたが、ここから先はゾンビの行動について説明します。サイコロは「ゾンビの色と対応する4色が1面ずつ」&「?が2面」という構成です。

色の面が出て、その色のゾンビがボードにいない場合、同じ色のマンホールマスにゾンビが登場します。ゾンビは街の地下に巣食っていて、そこから湧き出てくるわけです。

色の面が出て、その色のゾンビがマンホールマスにいた場合、時計回りで1マス動き、足跡マスへ移動します。ゾンビはどこかに向かっているようです。

色の面が出て、その色のゾンビが足跡マスにいる場合、ゾンビは建物マスに移動し、そこを占領します。目印として占領タイルを置いておきましょう。

占領タイルをよく見ると、そこにはなぜかトランポリンが。ゾンビたちはトランポリンを使って、このあとビヨーンと移動してきます。

色の面が出て、その色のゾンビが占領済みの建物にいる場合、ゾンビは時計回りで一気に次の建物へと移動します。

もちろん、そこが未占領だったら改めて占領。こうしてゾンビは街で暴れまわっていきます。

占領済みの建物にいるゾンビを退治することはできますし、そこに材料があるなら移動させることもできます。ただし、占領済みの建物を元に戻すことは基本的にできません。

また、ゾンビが移動した先が占領済みの建物だったら、すぐにトランポリンを使って次の建物まで移動します。移動先が未占領なら占領しますし、占領済みだったらさらに移動します。実際にプレイするとわかりますが、このゾンビの加速感は結構やばい感じ。こうして占領が進み……

4つ全ての建物を占領されたらミッション失敗でゲームオーバー。うかうかしてると、みるみるうちに占領されます。

占領されないようにゾンビ退治しつつ、目的である材料集めを進める…という流れになりますが、そのバランスは結構な考えどころ。状況にあわせて何がベストの選択肢なのか考えるのがポイントです。もちろん、全員協力型ですので相談して判断の精度を上げていけるのも面白いところです。

また、サイコロに2つあるのは「?」の面。これが出たら、イベントカードの山札を1枚めくって指示に従います。よしあしいろいろなことが起こります。

このゲームの特徴は、1回成功させて終わり…ではないところ。箱には14通の封筒が入っています。

ゲームを遊んだ回数に応じて、また、指定された条件を満たした場合に、シールを貼っていくページがあります。何枚かシールを貼っていく中で、手紙アイコンに達したら封筒を開封してみましょう。新しい要素やルールが追加され、再び挑戦意欲をかき立てられるはず。私も何通か開けてみましたが、いろいろなことが起こって楽しいです。

この「ゾンビティーンズ:進化の鼓動」は、「ゾンビキッズ:進化の封印」の続編。封筒を開けていく仕掛けがあるのは「キッズ」と共通ですが、「ティーンズ」は行動の選択肢が増えて考えどころが深まりました。

大人同士で遊んでも「ここはこれでいいかな?」「いや、こうした方がよくない?」「でも、先のことを考えたら…」などなど、やりとりがいろいろ生まれます。「キッズ」より少しだけ複雑とは言え、対象年齢とされている8歳くらいからは試行錯誤しながら十分考えられそうです。みんなでワイワイ話しながら、成功を目指すのが楽しいゲームです。

(おわり)