「英語で合体!へんてこアニマルカードゲーム」─間違いが楽しい英語絵合わせ─

「英語で合体!へんてこアニマルカードゲーム」は、カード裏面のアルファベットを手がかりにして札をめくり、マッチする2枚を見つけるゲーム。トランプの「神経衰弱」っぽいゲームですが、スペルで考えるきっかけがありつつ、間違えたときに面白いことが起きるのが特徴です。

 

箱の中身は全てカードで54枚。裏面がピンクの「まえのカード」と、ブルーの「うしろのカード」に分かれていて、それぞれ27枚ずつ。どちらにもアルファベットが書かれています。めくった表側がどうなっているかは、この先の説明で紹介していきますね。

さて、ゲームは2人から遊べて、たぶんやろうと思えば10人くらいまで楽しめます。どの人数でも準備は同じで、2種類のカードをエリア分けして全て裏向きに広げます。

最初の人を決めたらゲーム開始。手番を交代して遊んでいきます。自分の番ではまず、「まえのカード(ピンク)」を1枚取ります。このとき、まだめくらずに裏向きのまま自分の前に置きましょう。

ここでは「PI」と書かれたカードを取りました。次は「うしろのカード(ブルー)」を1枚取って、ピンクとくっつけて並べましょう。

英単語を知っていれば、スペルがヒントになるはず。自分の知っている知識を生かして探すのがポイントです。ピンクが「PI」ってことは……

と推理して、ブルーは「G」を取りました。これで「PIG」と単語になってうまくいくはずです。

2枚を自分の前で並べたら、両手でカードをつまみ、縦向きにクルッとめくります。すると…

登場したのは「ぶぬ」。

説明書には書いてありませんが、めくった結果を音読するのを強くおすすめします。「ぶぬ」。実際に遊んでみたところ、音読することでおかしさがアップしました。

謎の合体生物「ぶぬ」。見ての通り、これは失敗。2枚のカードは元の場所へ裏向きに戻して、次の人に交代です。

よくよく見るとブルーの「G」は3枚あります。さっくめくった「G」は失敗……ってことは、こっちかな?と、記憶も生かしてカード選びをするのもポイントです。

次のプレイヤーはその点を生かし、幸運も味方して見事に「ぶた」と正解できました。2枚のカードは自分の得点としてゲット、正解した場合は自分の番が続きます。場にカードがなくなったらゲームはおしまい、手に入れたカードの枚数で競います。この点は神経衰弱と同じです。

ここまでの紹介では、英単語を知っていることを前提にしてきました。小さな子はそうもいかないはずですが、説明書の裏に載っている正解の一覧を参照して遊ぶのもよいでしょう。

ただ、最初は正解をあまり気にせず、とにかく2枚くっつけてみるのもオススメ。トランプの神経衰弱と違ってピンクとブルーを1枚ずつめくることになっているので、少しは手がかりがあるわけです。

また、めちゃくちゃなスペルの2枚をめくって出てくるものが面白かったりします。コアラとライオンの合体、こあおん。どの2枚の組み合わせでも、絵は必ずつながるようになっているので、登場した姿を楽しめます。

絵は生き物だけではなく、無機物も登場します。消しゴムとなにかが合体して「けしこ」。このカードがこれってことは、あのカードとくっつくはず…と、絵柄のつながりで推理できるようにもなっています。

普通の神経衰弱は合わなかったときにガッカリ感がありますが、このゲームの場合は失敗のときも盛り上がります。不測の合体が面白いので、私が大人同士で遊んだときはうまくいくと「あー、正解しちゃったね~」と、残念な雰囲気になるという逆転現象もあったくらいです。

箱には「教育用」と書いてあるのですが、まずはとにかく笑えて、遊んでいるうちに英単語の知識が自然とおまけ的に身につく…という印象です。神経衰弱系のゲームとしても観察や推理の要素があるので、大人が遊んでも単なる記憶ではない面白さもあります。

できあがった謎合体から、お話づくり遊びなども楽しめそうです。神経衰弱もアレンジでこんなに楽しくなるんだ!と思えるゲームです。

 

(おわり)