「スピードレシピクッキング」─料理に必要な食材をすばやく見つけよう!─

「スピードレシピクッキング」は、場にたくさん広がる食材カードの中から、担当する料理に必要なものをすばやく探すゲーム。あわててあせったり、うまく見つけてよっしゃとなったり、ライバルたちとのスピードバトルが熱いです。

箱の中身のメインはカードで、まずはこちらの「オーダーカード」。

全部で18枚、どれにもおいしそうな料理が描かれています。

カードの四隅には、その料理を作るために必要な食材が描かれています。これらの「食材カード」を集めるのがゲームの目的です。

こちらは全部で72枚。大きさ比較のために載せていますが、オーダーカードの4分の1の大きさです。

さて、ゲームは2人以上で遊べます。3人プレイ時のセット例はこんな感じ。

各プレイヤーに裏向きでオーダーカードを4枚ずつ配り、自分の前に並べます。食材カードをかるたのような感じで並べて、真ん中にはベルを置きましょう。このベルもゲームの内容物の1つです。

そしてみんなで「レッツクック!」と声をそろえて言ったらゲームスタート!

まずは1枚、自分のオーダーカードをめくります。これが最初に作る料理、必要な材料を大急ぎで場から探しましょう。えーと、まずはオリーブオイルを探そう、どこかなどこかな……あった!

見つけたら場から取って、オーダーカードの隅に置きましょう。置いたら急いで他に必要な食材も探していきます。

こうして料理に使う食材を全てゲットしたら……

「ピザ、上がり!」と、料理ができあがったことを宣言しながらベルを叩きます。チーン!といい音がして気持ちのいい場面です。ベルを鳴らすのは子どもにとってなぜだかとても楽しいこと。ゲームの進行上、ベルはなくても支障はありませんが、気分が盛り上がります。

さて、チーン!としたらすぐに次のオーダーカードをめくります。

今度はラーメン。では、まずチャーシューを探そうか…

というわけで再び食材探しです。私が初めて遊んだとき、「チャーシュー、チャーシュー…」という感じに1つの食材だけを意識して探してしまっていたのですが、慣れていくうちに必要な複数の食材をいっぺんに意識して探すようになっていきました。その場にあるものを探す、というこの上なくシンプルに思えることですが、意外とコツがありそうです。

これは早い者勝ちのゲーム。他のライバルも必死に探しているので、あせって気持ちにもプレッシャーもかかります。無駄にあわてず正確に、落ち着いて探すのもポイント。やってみて感じたのですが、気持ちをしっかり持たないと探しているつもりなのに全然探せてない感じになります。慣れてくると「そういえばこの食材、さっきあの辺で見たぞ…!」と、記憶も活かせるようになる感じがしました。

あせりつつも探しては乗せてを繰り返し、全てのオーダーカードに必要な食材を置けたらオッケー。「フィニッシュ!」のコールを最初にできた人が勝ちです。

食材カードには上のように似ているものもあるので、正確に読み取ることも大切。大人でも間違えている場面を見たことがあります。上の写真を普通に見る分はまぎらわしくないかと思いますが、ゲーム中あせるとほんとに間違えるんですよ。

スピード勝負ではありますが、「欲しい食材を人に取られて場からなくなってしまった」ということはありません。料理同士で重複する食材はその枚数分あるので、しっかり探せば必ずあります。あきらめる必要がないのは親切設計だと感じます。

また、食材カードは両面仕様になっています。

片面は絵、反対は文字です。このゲーム、実は遊び方の難易度に初級・中級・上級の設定があります。初級は食材カードを絵の面で場に並べますが、中級では文字の面で並べます。

場の雰囲気もこんな風に結構違います。実際に遊んでいるところを見ていると、「あー、文字だとわかりにくい~」「いや、私、こっちの方が見つけやすいかも!」と、人それぞれ感じ方も違うようでした。

さらに上級では、食材カードの絵の面・文字の面を混在させて並べます。これもまた混乱しそうな感じです。

おいしそうな料理の食材集めというテーマは姉妹作の「レシピ」と同じですが、ゲームの雰囲気は結構違います。

早い者勝ちとは言え、チーン!とできるチャンスがみんなに何回もあるのが楽しく、小さな子がモチベーションを維持できるシステムになっているのにも感心しました。誰かがフィニッシュしたらその人が勝ちではありますが、みんながフィニッシュするまで続けても全然いいでしょう。学童クラブの職員さんの研修で紹介したところ、とても好評でした。超簡単ルールでみんなで必死になるのが楽しいゲームです。

(おわり)