「ドッカーン!」─リアルに弾が飛び交う、建築と破壊─
「ドッカーン!」は積み木で建物を作ったり、それを邪魔して壊したりするゲーム。ゲーム内容はこの説明通りで、ちっちゃい子供の戯れみたいにも聞こえるけど、ちゃんと子供も大人も面白い仕掛けがあります。
2~5人で遊べて、4人で遊ぶ時のセット例はこんな感じ。
プレイヤーのうち1人が建築役となり、それを交代で回します。建築役は砂時計が落ちきる前に、タイルの上にそこに描かれた絵の通りに積み木を重ねていきます。時間切れになった時点で絵と同じく積めていたら、タイルの数字と同じだけ得点。上の写真の例なら7点。
どのタイルの上に積んでいくかは建築役が選べて、時間内なら複数のタイルの上に積んでいけます。ただし、積み木の数には限りがあるので、材料不足にならないために組み合わせをよく考えて積んでいく必要があります。
全体的に、積むのが簡単なタイルは得点が低く、難しいタイルは高いので、難易度と得点のバランスの考慮も重要。そして砂時計の時間制限もあるので、素早く手を動かして積むことも大事。
限られた材料と時間の中で、最大のパフォーマンスを発揮する必要がある。積み木を積むのもこういう制限があるとかっこいいではないか。ただし、建築役以外のプレイヤーも黙って見ているだけではない。
他のプレイヤーは破壊役。まずはカタパルトにサイコロ状のキューブを弾に見立てて乗せて、頃合いを見計らおう。そして、建築の進み具合に合わせてカタパルトに力をかけ、弾を発射。建築済み、あるいは建築途中の積み木に当たればぶっ壊せるというわけだ。
投石器のミニチュア版で実際に弾を飛ばせるのが楽しい。でも、思った方向や距離に飛ばすのは結構難しいので、狙いを定めて手先をうまく使うことが破壊成功へのポイント。ガッシャーンと命中すると気持ちがいい。個人的には建築役をしていて壊されたとき、悔しいはずなのになぜだか爆笑してしまった。
また、弾は1面だけ顔のマークがついていて、打って転がった時にこのマークが一定条件下で出ると、机をドンと叩くことができる。投石以外に地震を起こすこともできるというわけだ。
こうして建築役と破壊役を交代していき、誰かが16点を取ったらそのプレイヤーが勝者。全ての積み木を使い切る超高難度の16点タイルもあるので、一発逆転を狙う道があるのも面白い。
積み木を通してせめぎあう、建築と破壊。プレーしてると笑えてくるのは、やってるのことのバカっぽさによるものかもしれないけど、実のところは頭も手もかなり忙しく使うので、人間のもってる能力を短時間の間に猛烈に使ってるゲームだと思います。
(おわり)