「カーレース」─観察と思考のサイコロじゃらじゃらすごろく─
「カーレース」は、6つのサイコロを振ってサーキットを素早く一周することを目指す、すごろくタイプのゲーム。すごろく系とは言え、運以上に観察や思考が重要になってきます。
2~6人でプレイできて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。スタートに人数分の車コマを並べます。コマを進めるために使うサイコロは6つ。どのサイコロも面の構成は同じで、それぞれの面に6色のマークがついています。
ゲームの目的は、誰よりも早くサーキットを1周してゴールすること。車のコマは木製で、ドライバーの頭がぴょこっと出てるのも雰囲気があります。
自分の番にまずするのは、6つのサイコロをいっぺんに振ること。木製のサイコロを6つ、ジャラジャラーッと振る感覚がすでになんだか楽しい。角が丸められているので、転がり感も気持ちいいです。
さて、こんな風に目が出たとしましょう。続いては、出た目を使って自分のコマを進めていきます。自分のいるマスの前、または斜め前のマスの色と同じ色の目が出ていれば、そのサイコロを使って先のマスに進めます。具体例を挙げると…
こんな感じ。進んだ先のマスの前と同じ色のサイコロがなければ、使っていないサイコロがあっても自分の番はおしまい。次のプレイヤーの番に移ります。ボードとサイコロをよく見比べて、どう進めるか考えるのがポイントです。
上の進め方では4マス進んでいます。…でも、本当はもっとよい進め方があります。巻き戻してやり直してみましょう。
同じサイコロの目でも、こちらの進め方では5マス。さっきの進め方より、ちょっぴり前に進めています。進め方によって有利さが変わってくるので、目をどう組み合わせるかも考えどころ。
この進み方、確かにさっきより進めました。でも、別の並べ方をすればもっと先に進めます。
同じ5マスでも、こっちの方がさらに1マス前まで行けます。よりうまく進むためには、よく観察して、サイコロの使い方の組み合わせを比べることが重要です。
コースにはところどころタイヤの絵が。このマスは障害物があるということで、止まったり通過したりすることができません。
ボードをよく観察するとわかりますが、インコースとアウトコースとでは有利さに違いがあります。また、まん中のコースならではの特徴に気づけると、より有利な進み方につながるかもしれません。というわけで、コースごとの特徴を踏まえて、どう進むか考えるのもポイントの1つです。
タイヤと違い、他のプレイヤーがいるコマには入ることができるので、後ろから追い抜かすことができます。また、コマのいるマスで移動を終えたときは、先にいたコマが1マス後ろに下がります。こうしたルールも踏まえて、進め方をよく考えると勝利につながりやすいはず。
こうして車を進めていき、最初にゴールに入ったプレイヤーが優勝というわけ。ゴール手前は進める色が限られていて、デッドヒートになりやすいのもおもしろい。
サイコロ運もありつつ、よーく見比べる観察と、どうすれば有利になるかを考える思考は、勝利のためにはとても重要。すごろく的なわかりやすいルールをベースにしつつ、ちゃんと考えどころがあるのが楽しいゲームです。
(おわり)