「THIS IS IT」─これって何て呼ぶ?モノの呼び名を人と合わせよう─

「THIS IS IT」は、場に登場するさまざまなモノの呼び名を書いて出すゲーム。「これは……何て呼ぶ?」とちょっと迷うモノばかり出てきますが、他の人と同じ呼び名を書けると得点になるので、それを意識するのがポイントです。

箱の中身のメインは80枚あるカード。あるモノが描かれていますが、例えば一番左のって何て呼びますか? 大判焼きですか? それとも今川焼き? 回転焼きって呼び方も聞いたことがある気がします。

カードの絵はこんな感じに呼び方が分かれそうなものばかり。ここがこのゲームのおもしろどころになってきます。

さて、ゲームは3~8人でプレイできて、5人プレイ時のセット例はこんな感じ。場に3枚のカードを並べるのと、それぞれにミニホワイトボードとマーカーが配られるのは何人でも共通。ちなみにマニュアルでは「5~8人推奨」となっています。親を1人決めて、ラウンドごとに交代していきます。

このゲームに自分の番はありません。ラウンドが始まったらすることは、場のカードから1枚選んで「それをどう呼ぶか」をボードに書くこと。内容を見せないように書き、伏せて置きましょう。

全員が書いたら、一斉にオープンして書いた内容を見比べます。

まずは同じ言葉を書いている人がいるかどうかを探しましょう。子同士で同じ場合は、それぞれ1点獲得。親と同じ場合は、同じ言葉を書いた人数と同数の得点をゲット。上の例では親と子1人に2点ずつ入ります。誰とも違った得点なしです。

同じかどうかの判定は「言葉を声に出して読んだとき同じかどうか」が基準。ですので、「ピーナツ」と「ぴーなつ」は同じ。ただし、「ピーナッツ」は「ッ」が入っているのでアウト。「ピーナツでしょ!」「いや、ピーナッツだろ!」と、微妙な違いで軽くもめるのもおもしろどころです。

確認したら得点をボード上部に「正」の字で記入し、書いた言葉を添付の布で消して次のラウンドへ。時計回りに親を交代して次のラウンドに入ります。

上の写真は、私が4人で遊んだときに実際に起きた場面。まん中の絵のカードを選んだのは全員共通でしたが、書いた言葉は「山」「雪山」「山並み」「マッターホルン」とバラバラ。誰も得点できずにラウンド終了です。

というわけで、得点のためには「誰が何を何と呼ぶか」について想像を働かせるのがポイント。ただ、上の例のようなときにも「えー!」「そっちか!」「惜しい…」と、お互いの違いについて言い合うのが楽しかったりします。

カードの右下に「×2」の表示があるものが出たら高得点のチャンス。このカードの呼び方を誰かと同じように書けた場合、通常の数え方の2倍分の得点が入ります。また、場の3枚の背景色が同じ場合は「同じ言葉を書いた人数×3点」の得点となる大チャンス。言葉選びをより吟味したくなります。

こんな風にラウンドを進めていき、1人3回ずつ親をやったらゲーム終了。得点によって順位を決めます。

カードをよく見て「これはこう呼ぶしかないでしょ」「あの人、これをこう書きそうだな…」なんて感じに考えるのが高得点への道。奇跡的に一致しても大いに盛り上がるし、バラバラだったり惜しかったりもそれはそれで楽しい。言葉の感覚の共通点や相違点について、ワイワイやるのが楽しいゲームです。

(おわり)