「スペシフィック」─サイコロ指定の特徴をもつ生き物探しカルタ─
「スペシフィック」は、サイコロで指定された特徴をもつ生き物を探す、カルタのようなゲーム。確信が持てずおそるおそる札を取るなど、意外と難しいのが楽しいです。
箱の中身のメインは、さまざまな生き物の写真が載っているタイル。全部で27枚あり、全て違う生き物になっています。
タイルの裏面には、その生き物の特徴を示すマークが描かれています。例えば、牛のタイルをめくると…
こんな感じ。上の茶色マークから時計回りに「陸上に住んでいて、草食で、足が4本」という意味を表しています。その生き物の「住む環境/食性/足の数」が載っているというわけです。
さて、ゲームは2~10人でプレイできて、何人で遊ぶときもセット例はこんな感じ。このゲームではサイコロを振る役を順番に回していくので、最初のプレイヤーを決めましょう。
サイコロ役となったプレイヤーは、3つのサイコロをいっぺんに振ります。サイコロはそれぞれ「住む環境/食性/足の数」を表すものになっており、出てきたマーク対応する生き物を早い者勝ちでカルタのように探して取ります。
上の写真の例は「足が6本以上あって、雑食で、陸上に住む生き物を探せ!」という意味。どれかなどれかな……
探すべき条件は3つ。サイコロの示した意味を理解して記憶に保持しながら、よく見て探すのがポイントです。3つのマークを満たすのは、必ず1枚しかありません。正解を見つけたら、サッとその札にタッチしましょう。当然ながら、素早い情報処理も必要になってきます。
普通のカルタは取るべき札は誰が見てもわかりますが、このゲームではそうはいきません。生き物に対する知識を活用したり、特徴を推測したりして探す必要があります。
私が遊んでみた感じでは、事前に「まあ簡単だろ…」と思っていたのに反して意外と難しい。特に食性が曲者で、自信がもてなくなってきます。
「足が6本以上で、雑食で、陸上に住む生き物」の答えはアリ。誰かがタッチしたら裏面を確かめ、正解だったらそのプレイヤーの前に表向きで置いて得点とします。
続いてサイコロを役を左隣のプレイヤーに交代し、振っては取って…を繰り返していき、プレイ人数によって規定された得点に達したプレイヤーが優勝です。
プレイを進めるうち、振ったサイコロのマークがすでに誰かに取られた生き物を示すことがあります。この場合、タッチするのは他のタイルと並んで場にある「?」のタイル。
最初に「?」をタッチしたプレイヤーは、どのプレイヤーが該当するタイルを持っているか宣言しましょう。正解だったらそのタイルを奪うことができます。タイルの持ち主が「?」をタッチすれば奪われることからガードできるので、守るためにも気を抜けません。
既出の目が出たときこそ熱くなる攻防。それゆえ、取られたタイルの生き物の特徴を記憶しておく意味も出てきます。
ちなみに、違う生き物をタッチしてお手つきしたら、場にタイルを戻さなくてはいけません。確信はなくてもタッチしにいくか、あくまで堅実にわかるものだけタッチするか、リスクの取り方に考えどころも出てきます。
基本ルールではサイコロを3つ振りますが、小さな子が遊ぶときなどには2つ、あるいは1つにするルールも説明書には載っています。それによって複数の生き物が該当することになるので、難度調整の柔軟性があるわけです。
「サイコロで出たマークの認識→意味への変換→知識や推測で生き物探し」という一連の流れは、結構頭を使います。みんなで「早っ!」と感心したり、「そうだったんだ!」と知識を得たりするのが楽しいゲームです。
(おわり)