「フォシリス」(5歳くらいからの簡単アレンジルール紹介)

「フォシリス」は、骨を発掘して恐竜の化石を復元するゲーム。実際にピンセットで骨を拾ったり、恐竜が大きく描かれたカードを手に入れたりするのが楽しいです。

箱裏の写真もいかにも楽しそうな感じ。実際に骨を発掘している気分になれるのも楽しいところ。そして骨を集めて手に入れられる恐竜カードも魅力的です。

これは小さな子もやりたくなっちゃうやつ…。ただ、箱の表記では「10歳から」となっており、実際にルールは結構複雑。準備とルール説明に15分くらいはかかり、初プレイの大人4人で遊ぶと2時間ほどは見ておいた方がいい感じ。細かいルールも多く、絵柄やテーマから受ける印象よりも本格的なゲームです。

というわけで、この紹介記事では5歳くらいから遊べつつ、一緒に遊ぶ大人もちゃんと考えどころが楽しめることをイメージして独自に調整したアレンジルールを紹介したいと思います。

箱の中に詰まっているモノからして楽しげな「フォシリス」ですが、発掘する骨の造形も本物そっくり。

さて、アレンジルールも本式ルールと同じく2~5人で遊べます。手番順を決めたら、2番手・3番手の人は手番が遅くなる代わりに歯を1つずつもらっておきましょう。

続いての準備として、発掘現場ボードの穴に残りの骨をまんべんなくばらして入れます。写真では省略しますが、このあと仮のフタをしてボードをシャカシャカ振りましょう。骨の位置をランダムに移動させるわけです。

続いて、色は気にせずタイルを乗せて仮のフタをどかしたら、発掘現場の準備は完了。タイルの下にはたくさんの骨が埋まっているわけです。

そして、恐竜カードの山札から4枚めくって場に出したらゲームの準備はオッケー。最初の番の人から始めます。

自分の番ではまず、並んだタイルのうち好きな1枚を指で押さえてスライドさせます。はじっこから1枚タイルが落ちるまでスライドさせましょう。

続いては出てきた穴を覗き込んで、そこから好きな骨1つ、ピンセットで拾います。拾った骨は手元に置いておきましょう。はじっこから落ちたタイルは穴にかぶせて、次の人に交代です。こうして骨集めを繰り返していきます。

骨がたまったら、場に並ぶ恐竜カードを復元しましょう。欲しいカードの下部に描かれた骨シルエットと対応する骨をストックに払えば復元完了、裏向きで手元に置いておきましょう。恐竜名の上に書かれた点数になるので、上のディロフォサウルスなら16点です。(このルールでは骨シルエット部分の数字は使用しません)

また、場からカードが減ったら手番終了時に4枚になるように山札から補充します。

もし、タイルをスライドして出てきた穴がからっぽだったら、何ももらえません…。タイルの下の穴はどんな状況なのか、人の番のときも含めてよく見て覚えておくのがポイントです。

恐竜カードの復元に必要な骨はそれぞれ違うので、欲しい恐竜を満たす骨のある場所を狙ったり覚えたりするのも大切。各カードに必要な骨の数は1~3個ですが、個数によって得点には差があります。このあたり、どういう恐竜を復元する方針にするのかも考えどころです。

発掘現場に眠るもののうち、頭骨とハンマーは恐竜カードの骨シルエットには登場しません。頭骨は一番レアで、他のどの骨の代わりとしても使えます。そこそこ数のあるハンマーは、2つ集めるとどの骨の代わりにもなります。これらをどう活用するのかもちょっとした鍵になりそうです。

という流れで掘ったり復元したりを進めていき、誰かが恐竜カードを5枚復元したら他の人が1回ずつ手番をおこなってゲーム終了。復元したカードの得点で競います。(ここはたし算がやや難しいので、小さな子には大人のサポートや計算機が必要になると思います)

私もこのルールで遊んでみたところ、気軽に遊べつつも記憶や計画が必要なので、大人としても楽しめました。また、他者の動向も気にするとより考えどころが深まります。

とは言え、小さな子がそうした点に気を向けなくてもそれなりにいい勝負になるのではと思います。なにより「発掘→コレクション→恐竜ゲット!」という流れを味わえることを重視した調整のルールです。

ルールブックにも「子供と遊ぶなら」という欄があり、本式ルールからモジュール式に要素を外してルール調整することが提案されています。こうした柔軟性に加えて、今回紹介したルールはそれよりさらにシンプルにした感じです。

作者が練りに練ったルールで遊ぶ面白さが基本としてありつつ、遊ぶ人がアレンジできるところもボードゲームの特徴の1つ。とても魅力的なテーマとコンポーネントのゲームなので、幅広い年齢で楽しめるとよいなと思います。

(おわり)

[おまけ]
説明では少し省いた部分も含めたルールまとめを画像で掲載します。(ハガキ大に印刷して可読性のあることを想定しています)