「ワードッチ」─秘密の基準を探って、優勝ワードをひらめこう─

「ワードッチ」は、親だけが知る「秘密の基準」にあてはまる言葉をどんどん投げかけ、基準に合う優勝ワードを探るゲーム。…って言ってもどんなゲームかわかんないですよね。ルール説明だけだと「…?」となるゲームですが、実際の流れで紹介します。

箱の中身は全てカードで81枚。片方は「ワード面」で、なんだか気になることがいろいろ書かれています。この面の使い方はのちほどゲームの流れの中で紹介します。

反対面は「キジュン面」で、いろいろな基準が書かれています……が、そう言われてもなに言ってるんだかわかりませんよね。こちらの面はネタバレ要素があるのですが、箱に例として載っているものを紹介します。

この例の「ヨガの『○○のポーズ」と聞いて、うっかり実際にあったら面白い○○」など、面白い基準が書かれています。このあとゲーム内容を紹介していく中で、他に1枚だけキジュン面を登場させますのでご了承ください。

さて、ゲームは3~8人で遊べます。まずは適当な方法で1人の親を決めましょう。

4人でプレイするときのセット例はこんな感じで、親には2枚、他のプレイヤーである子には1枚ずつカードを配ります。配る作業ではワード面のみを見るようにしてください。

続いて、親だけは2枚のカードを自分だけ見えるようにめくって、キジュン面を確認します。そのうち好きな方を決めて、今回のキジュンとします。ただし、キジュンを決めても発表はしません。

代わりにキジュンに基づいて考えた「暫定チャンピオン」を発表します。ここはあまり深く考えなくてもオッケー。上の例では「カニ」です。

暫定チャンピオンが発表されたら、子のプレイヤーは新しいチャンピオンになれそうな候補の言葉を発表します。順番も回数も自由ですので、思いついたことをどんどん投げかけていきましょう。

この時点ではキジュンがなんなのかさっぱりわからないので、適当でオッケー。例えば「エビ!」と言ったとします。親は暫定チャンピオンと候補と比べて、どちらがよいかを決めます。「エビとカニ……カニだね!」という感じです。もちろん自分の感覚で判断して大丈夫です。

実際のプレイ場面でも全く見当がつかないので、とにかくどんどん投げかけるのがコツ。私が親になったつもりで試しに比較を続けていくと…

カニ VS カメ →カニ!
カニ VS マグロ →マグロかな!
マグロ VS 刺し身盛り合わせ →マグロ!
マグロ VS 鳥貴族 →え?…うーん、鳥貴族!
鳥貴族 VS しまむら →鳥貴族かな~

という感じ。さっぱりわかんないですよね。

子のプレイヤーの手元にはワード面のカードが配られています。何を言っていいかわからないときは、そこに書かれているものを言うのもオッケーです。写真にある言葉で比較すると…

鳥貴族 VS 現代アート →鳥貴族!
鳥貴族 VS ペガサス →これはペガサス!

という感じです。これでもさっぱりキジュンはわからないと思いますが、このゲーム、キジュンは最後に発表されるまでわからない場合がほとんどなので安心してください。さらに続けると…

ペガサス VS ユニコーン →うーん、ペガサスかな
ペガサス VS 希望 →迷うけど、希望にする!

と、しばらく続けていきます。ちなみに「希望」は他のカードのワード面にある言葉で、流れからすると突拍子もないものが新たな暫定チャンピオンになることもあります。

ここまでを調査フェイズと呼びますが、これをいつおしまいにするかは親次第。適当なタイミングで終わりとして、続いては決戦フェイズ。ここで暫定チャンピオンは引退すると思ってください。子は、新たなチャンピオンとなれそうな言葉を「せーの!」の合図で同時に発表します。これまでのやりとりから発想してみましょう。

実際は同時発声で聞き取れないので、改めて1人ずつ確認します(同時発表のルールは他の人の意見に左右されないためと思われます)。そして親は出た中からひとつ、最終チャンピオンを決定します。

「ちょっと迷うのですが……ドラゴンにします!」という感じ。

選ばれた言葉を言ったプレイヤーが今回の勝者。ここで親はキジュンを発表します。

今回のキジュンは「戦国武将のかぶとについていたらスゴそうなもの」。夢と迷ってのドラゴンでした。ここから先はフリートーク、勝ち負けはそれほど重要ではなく、ワイワイあれこれ言い合うのが楽しいです。一区切り終わったあと、みんなで自由に話すこの場面が面白いのもこのゲームの特長です。

お題に対して気の利いたことを発表するゲームを「大喜利系」と呼ぶことがあります。「ワードッチ」もそうですが、適当にどんどん言っていって、たまたまいい感じの言葉が見つかる感じ。そのため、いい感じのことを言わなくちゃという負荷があまりなく、大喜利系が苦手な人も参加しやすいように思います。

親が「焼豚とギリシャ神話……どっちかな~、焼豚かな~」などと、日頃比べないもの同士で迷っている様子も面白いです。わけがわからない感じの中で、いろんなやりとりが生まれるのが楽しいゲームです。

(おわり)