ゲーム紹介

「ドメモ」─論理と確率と駆け引きの数当てゲーム─

「ドメモ」は、自分からは見えないタイルの数字を推測して当てるゲーム。とても簡単なルールながら、しっかり考えどころがあります。

箱の中身は全て数字のタイル。1~7までで、タイルはそれぞれに書かれた数字と同じ枚数だけあります。あとあとわかりますが、ゲームを進める上でこのタイル構成はとても重要な情報になってきます。

ちなみに私が持っているのは木製タイル版ですが、紙製のものも流通しており、以前はプラスチック製のものもありました。いずれもタイル構成やルールはおんなじです。

2~5人でプレイできて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。全てのタイルを裏向きに混ぜたあと、上の写真のようにセットします。

4人プレイの場合、各プレイヤーに「自分のタイル」が5枚ずつ。ちょっと意外なのは、「自分のタイルは裏側しか見えず、他のプレイヤーの数字は見える」ということ。ゲームの目的は「自分のタイル」の数字が何であるかを全て言い当てることです。

また、公開されている「場のタイル」と、誰にも見えない「伏せタイル」があります。「伏せタイル」はゲーム終了までずっとこのままです。

自分の番には、自分のタイルに書かれている数字を推測して、それが何かを1つ宣言します。並び順は問われず、例えば7があるなと思ったら「7!」と言えばオッケー。

さて、数字を宣言する前に場の状況をよく観察してみましょう。上の写真の場合、1枚しかない1が見えているので、「自分のタイル」に1はあり得ません。3も同様。

7は6枚見えている。残り1枚は「自分のタイル」にあるかも知れないけど、「伏せタイル」に混ざってるかもしれない。2はどうだ?4と5はあと2枚、6はあと3枚あるな……と、タイルの枚数を確認して、言い当てる確率が高まるように考えるのがポイント。

ここでは「6!」と言うことにしました。次の番のプレイヤーが、宣言したプレイヤーのタイルを確認して、6があったら取って場に出します。複数枚あっても場に出すのは1枚だけです。宣言した数のタイルがなかった場合は何も起きません。

そして役割を交代し、次のプレイヤーが数字を宣言します。これを繰り返して、最初に「自分のタイル」を全て場に出し切ったプレイヤーが優勝です。

基本的には、目に見える情報をもとに確率計算をして考えるのがポイント。また、やってみるとわかりますが「他のプレイヤーがどの数字を言ったか/言ってないか」も重要な情報。他人の選択から「…ってことは、自分のタイルには……」と、推理が深まります。聞いたことを覚えておき、そこから論理的に推測すると、言い当てる確率が高まります。

だからこそ、ときにはそれを破綻させる言動が有効になることもあります。例えば上の写真の場面で、「自分のタイル」にあるわけがない「1」をあえて宣言。そうしたとき、「1」を持っているプレイヤーはどんな風に考えるかと言うと……。

というわけで、場合によっては論理的な思考に罠をしかける駆け引きも効果的。当然ながら自分のタイルを減らせる可能性を捨てることにもなるので、結構な考えどころです。

場には「伏せタイル」があるので、観察と論理だけで数字が決まるとは限らず、それなりに運の要素もある。劣勢からドラマチックに逆転することがあったりするのも盛り上がります。

プレイヤーの人数によって、ゲーム開始時のタイルのセットの数が異なります。木製版にはタイルを入れる巾着袋もついてきて、セットの仕方が書いてあるので便利です。

簡単ルールながら、正確な情報の扱いや記憶がしっかり必要。理由をもとにした推理が見通しやすく、その奥行きが手の届く範囲であるのも、初歩的な論理思考や確率計算をする楽しさにつながりやすいゲームです。

(おわり)

「グラビティ・メイズ」─やりごたえが頭にも手にも気持ちいい、立体迷路パズル─

「グラビティ・メイズ」は、立体迷路を組み立てて、スタートのブロックに入れた球をゴールまで転がすゲーム。大人でもかなりやりごたえのある3Dパズルで、複数人でワイワイ解くのも楽しいです。

箱の中身はこんな感じ。右上の「グリッド」に、色とりどりのブロックを立体迷路がつながるようにはめこんでいきます。右下の「問題カード」は、全部で60枚あります。

各色のブロックは内部がさまざまに仕切られていて、組み立てることで球の通り道が作れるようになっています。赤いブロックはゴール用のブロックで、問題カードで指定された条件に合わせて迷路を作り、ここに球を転がし込めると成功、というわけです。

さて、実際にやってみましょう。まずは「問題カード」を1枚選び、表示に合わせて2つのブロックをグリッドにはめ込みます。赤がゴールで、もう1つのブロックが最初に球を入れるスタートです。

また、問題カードの下部には「ADD TO GRID」と書かれた欄があります。ゲームの目的は、すでにはめ込んだ2つのブロックに加えて、ここで指定されている色のブロックをはめて、スタートからゴールまで球が転がるように道を作ることです。

というわけで、道を作っていきましょう。まずはスタートからゴールまでの道筋に見当をつけるのがポイント。また、ブロックの中がどうなっているかをよく見て、球が転がりを想像して組み立てるのも大切です。

もちろん思考を先行させずとも、適当に組み立てては転がして、ダメな部分に気づいては直して…というやり方もあり。手先を使いながら、試行錯誤でだんだんわかっていく面白さがあります。

ブロックをはめるときのコキッとした感触も気持ちよく、ほどよく力が必要。力を込めて手先を使ってる感じが心地いい。しばらくやってると大人でもちょっと手が疲れるくらいで、まさに「手ごたえ」があります。

さて、これならいけるはず…という具合に組み上がったら、実際に球を転がしてみましょう。スタートの青ブロックに球を入れると……。

見事、ゴールに球がたどり着きました。これでこの問題はクリアです。

カラフルなブロックは見た目に楽しく、コロコロコロ…ガシュッ!とゴールに入るのも気持ちいい。

問題は全部で60問。15問ごとに難度の区切りがあり、だんだん難しくなっていきます。先ほど例示したのは2問目。解きながらパズルの性質がわかっていく問題順になっていて、論理的に考えられるようになっていく自覚が持てるのもいい。個人的には20問目くらいから解くのに時間がかかるようになって、「これ、結構難しいぞ…」とうならされました。

問題が進んでいくと、こんな複雑な組み方が正解になるものも。パズルなので基本的には1人でじっくり取り組めますが、何人かであれこれ言い合いながら考えられるのもいいところ。「ここにこれは確定だよね?」「いや、こっちの可能性もあるから…」と、知恵を出し合うやりとりも楽しいです。

「問題カード」の裏には答えが載っています。難問を複数人でやってると、中には「さっさと答えを見たがる人」もいたりする(うちでは妻がそう)。普通に答えを見てしまうのは悔しいけど、そういう人に「ここまで合ってる?」と、やりとりを通して部分的なヒントをもらうのもいいかもしれません。

頭も手先も使いつつ、だんだんわかっていくのが面白い。解けたことが視覚的・物理的に確認できる気持ちよさに、スッキリ感のあるゲームです。

(おわり)

「ゴーゴージェラート」─カップでアイスを移して作る、スピードアクションパズル─

「ゴーゴージェラート」は、お客さんの注文通りにアイスを作るゲーム。カップでアイスの玉を移動させ、頭も使いながらすばやく手先を動かします。

2~4人で遊べて、3人プレイ時のセット例はこんな感じ。各プレイヤーは3色のアイス玉と、4色のカップを写真のようにセットします。まん中に置いてあるのは注文カードです。

注文カードを1枚めくってゲーム開始。アイス玉とカップを注文のように組み合わせ、並び方も同じように作るのが目的です。

他のプレイヤーよりも早く完成させましょう。でも、アイス玉を手で触ったら売り物にならなくなってしまいます。触ってよいのはカップだけです。

えーと、まずは、緑のアイス玉を青のカップに移して……。

というわけで、アイス玉をどんどん入れ替えて注文カード同じようになるように作っていきます。カードを良く見て、すばやく手先を動かすのがポイントです。できあがったら「ゴーゴージェラート!」とコールして、正しくできていたらそのカードをゲット。新しいカードをめくって、次のラウンドの開始です。

注文カードには、カップが2重になっていたり、逆さだったりするものもある。あまり考えないで作っていくと、「あれ、こっちはできたけど、こっちができてないからだめじゃん!」と行き詰まることがあります。そういう場合は巻き戻ってやり直し。効率的に作っていける手順を考えられると、完成までの時間も短くなるでしょう。

中にはこんなに高さがあるものも。すばやさだけでなく、慎重な手先の使い方も大切です。

慌てて作ると、アイス玉を落としたり、できていたアイスを倒したりしてしまうことがあります。それでもゲームは続けられますが、アイスを手で触るのは禁止。カップで挟んで拾いましょう。こうなると時間のロスになりがちなので、目の前の空間の状況を把握しながら手を動かすのも大切です。

こうしてゲームを続けていき、最初に5枚のカードをゲットしたプレイヤーが優勝です。

アイス玉表面はほどよくざらつきがあり、重さもちょうどいい感じ。カップもとてもしっかりしていて、アイス作りをするためのモノとしての質感がすでに気持ちいい。子どもにとって、作ってるだけで十分楽しい感覚がありそうです。

スピードアクションのゲームは、実力差が出やすいのが特徴。このゲームは個別にモノが揃っているので、各自の練習時間も取りやすい。年齢や実力の差を緩和するルールアレンジもしやすく、わいわい楽しめるゲームです。

(おわり)

「コードネーム:デュエット」─ヒントを出して言葉を見つけ合う協力型─

「コードネーム:デュエット」は、相手にヒントを出して、答えである言葉を伝え合うゲーム。全ての答えを見つけるために、協力しあって頭をひねるのがおもしろどころです。

基本的には2人でプレイするゲームですが、2チームに分かれれば何人でも遊べます。セット例は上の写真のような感じで、何人プレイ時でも同じです。

まん中に広がっている、言葉が1つずつ書かれたカードは、「ワードカード」。箱の中に200枚ある中からランダムに取って、25枚並べます。言葉は両面刷りになっているので、全部で400ある中から並べることになります。

また、その右隣に立っているのが「キーカード」。

「キーカード」には、緑・黒・ベージュの四角が5×5で載っていて、両面刷り。立ててあるので、相手側の四角の並びがどうなっているかはお互いにわかりません。

「キーカード」の四角の色は、並べられた「ワードカード」に対応すると考えてください。

さて、このゲームの目的は、「ヒントを出し合って、自分側に見えている緑のワードカードを全て、お互いに相手に選ばせる」というもの。ヒントを出す回数には制限があり、また、選ぶと即刻ゲームオーバーとなるNGワードもあるので、注意が必要です。

ゲームは「ヒント役」と「選び役」を交代して進めていきます。

「ヒント役」がすることは、「【単語】、【数】枚」というフォーマットでヒントを言うこと。相手に正しく選ばせるべく、緑カードの言葉に関連のある【単語】を考えて、それとあわせて選ぶべき枚数を伝えます。

上の例では「農園」と「ダイコン」という緑カードを伝える意図で、「野菜、2枚」とヒントを出しました。

選ぶべき緑カードは、お互い合わせると15枚。ただし、ヒントを出せる回数は合計で9回までというのがルール。1回のヒントで複数枚を選ばせることも狙っていかないと、成功できません。カードをよく見て、共通の要素となるヒントを考えて伝えるのがポイントです。

今回はうまく意図が伝わって、相手が農園とダイコンを選んでくれました。正解したカードには緑のタイルをかぶせましょう。ヒント回数の目印となるチップを相手が取ったら、役割交代です。

相手が出してきたヒントは「桃太郎、1枚」。うまくヒントを出せる自信がないときは、堅実にやる必要もあるでしょう。「鬼」のカードを選んで正解できました。「選び役」では、相手の意図を汲んで推理するのがポイントです。

再び回ってきたヒント役。「ケーキ」「ビスケット」「バレンタイン」を一気に選ばせるために、「お菓子、3枚」というヒントを考えてみました。でも、そのヒントは「ポテトチップス」にも関連があります。「ポテトチップス」は黒カード。これは、選ばれたら即刻ミッション失敗となるNGワード。このヒントは危険です。

ならば「甘いお菓子、3枚」とヒントを出したいところですが、ヒントに出せる言葉は【単語】でなければならないのがゲームのルール。「甘い+お菓子」と2語になってしまうので出せません。

うーん、でも、うまく伝えられるヒントはないものか…。効率よく伝えるべく、緑カードに関連しつつ、黒カードをはずすヒントを考えるのが頭のひねりどころ。今回の場合「スイーツ、3枚」だったら、きれいに伝わりそうです。

こうしてヒントを出して、交代して選んで…を繰り返し、9回までのヒントで15枚の緑カードを選べたらミッション成功、というわけです。

ここまでの進行例は「非常にうまくいった場合はこうなります」という感じで、実際のプレイではこんなにうまくいかないことの方が多い。妻との初プレイ時には、5回やっても成功できず…。

よいヒントを出そうと考えると、頭の中に言葉がたくさん駆け巡る。それでも思った通りに伝わらないこともしばしば。もちろん、相手の意図を読みきれないことも同様です。

その分、うまく通じ合ったときの嬉しさはひとしお。ルールという制限がある中で、お互いに伝え合うもどかしさを超えて成功を目指すのが楽しいゲームです。

(おわり)

「トレーディングフェイス」─カードを集めて表情あてっこ─

「トレーディングフェイス」は、さまざまな感情の表情をしてみせたり読み取ったりして、カードを手に入れていくゲーム。喜怒哀楽だけにおさまらず、いろんな顔をし合うのがおもしろどころです。

箱の中身は全てカードで、まずはこちらの「感情カード」。13種類の感情があり、それぞれ3枚ずつ。これをできるだけたくさん手に入れるのがゲームの目的です。

そしてこちらは「参照用カード」。13種類の感情が一覧になっています。(日本語シールは筆者が独自に貼ったものです)

ゲームは2~5人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。「感情カード」の手札が8枚ずつで、残りは山札。また、それぞれに「参照用カード」が1枚ずつです。

このゲームに「自分の番」というものはありません。全員で一斉にすることは、自分の手札から1枚選んで、隣のプレイヤーに渡すこと。カードを手に入れるためには、まず手札の中で同じカードを3枚揃えることが必要なので、それを踏まえて渡していきましょう。

渡されたカードを手札に入れて、同じカードが3枚揃ったら「ストップ!」とコールしましょう。誰もコールしなければカード渡しを繰り返していきますが、コールがあったら一度別の流れになります。

コールした人は、3枚揃ったカードに書かれている感情を、自分の顔の表情で表します。カードのイラストをまねしてもよいですし、「自分だったらこんな顔になる」という表情をしてもオッケー。

上の写真でしている表情は「とくいげ」。いわゆるドヤ顔ですが、伝わるでしょうか。他のプレイヤーに伝わると高得点につながるので、感情をわかってもらえるような表情をするのがポイントです。

続いては、コールした人の左隣のプレイヤーがその表情が何の感情を表したものかを答えます。「参照用カード」を参考にしながら、表情をよく見て、どんな感情かを推理するのがポイント。

当たったら3枚組のうちの1枚をゲット。当ててもらえたプレイヤーは上手に表現できたということで、残り2枚をゲットです。外れた場合は解答権が順番に移っていき、誰も当てられなかったら、表情をしたプレイヤーは残念賞で1枚だけゲット。残り2枚は捨て札となって誰のものにもなりません。

いずれの場合も、表情をしたプレイヤーは山札から1枚引いて手札とし、カード渡しの流れに戻ります。これを繰り返し、山札が尽きて誰かの手札が2枚以下になったらゲームはおしまい。手に入れたカードの枚数を比べて、順位をつけます。

感情の中には、表情で区別するのが難しいものも。それでも工夫すると伝わることもあって嬉しい。外れたときも「あ~、そうかあ!」「えー、わかんないよー!」と、なんだかんだ楽しい雰囲気になりやすい。表情を通して、気持ちの表現や読み取りという非言語コミュニケーションの経験が楽しくできるゲームです。

(おわり)

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