「モンスターバンデ」─双子のモンスターを見つける、NGワードありのチーム戦カルタ─
「モンスターバンデ」は、モンスターの特徴を説明したり、それを聞いて正しいモンスターを探したりする、チーム戦の変則カルタゲーム。説明にNGワードがあって、もどかしいのが楽しいです。
箱の中身のメインは108枚のタイル。裏面は赤と青とがあり、それぞれ54枚ずつ。表にはモンスターが描かれていて、赤青それぞれに同じモンスターが1枚ずつあります。
このうち赤は読み札で、青は取り札。説明係が「黄色くて、角が2本あって…」と読み札を見ながら話すのを聞き、場に散らばった取り札から探すというのがこのゲームのベースとなります。双子の相手を絵柄で説明するカルタ、というわけです。
人数によってルールが少し違ってきますが、ここでは4~8人での遊び方を紹介をします。
プレイ時のセット例はこんな感じ。取り札を表向きで広げ、読み札は裏向きで1つの山にしておきます。
このルールで遊ぶときはチーム戦。プレイヤーを2つのチームに分け、「捕まえ役チーム」と「審判役チーム」とをラウンドごとに交代して進めていきます。そのラウンドでの「捕まえ係」のチームは、仲間の中から1人の「説明係」を決めます。
そして、「説明係」になったプレイヤーは、2つのサイコロを振りましょう。
「説明係」はこれからモンスターの特徴を説明するわけですが、2つのサイコロを振って出た面の情報については説明することができません。説明にはNGワードがあるというわけです。
上の写真のサイコロの場合、「手と色に関することは説明しちゃいけないよ」という意味。NGワードを全員で確認したら、砂時計をひっくり返して1分間のラウンドが始まります。
ラウンドが始まったら、「説明係」は読み札を1枚めくて自分だけが見て、その特徴を説明しましょう。「目が2つで、体に毛が生えてて、脚は4本…」など、特徴が正しく伝わるように説明するのがポイントです。
チームメイトの「捕まえ係」は、説明をよく聞いて双子のモンスターを探しましょう。耳で正しく聞き取りつつ、目でよく見て探しましょう。説明はどんどん流れていくので、すでに出てきた説明を覚えておきながら新しい説明を聞くのも大切。「説明係」に質問するのもありなので、聞きたいことはどんどん聞いていくのもポイントです。
これだ!と思ったらそのタイルにタッチ。正解だったら読み札・取り札をチームの得点としてゲット。「説明係」は次の読み札をめくって説明を続けます。
もしも違うタイルをタッチしてしまったらお手つき。「説明係」は今読んでいた読み札を山の一番下に入れ、一番上から新しいタイルをめくって最初から説明しなくてはいけません。お手つきは結構なタイムロスになるので、確実に探すのも大事です。
ここまでは「捕まえ役チーム」の動きを説明してきましたが、「審判役チーム」にもすることがあります。それは、NGワードのチェック。もしも「説明係」がサイコロで出たNGの説明をしたら、すかさずそれを指摘しましょう。
これは言わば、説明のお手つき。この場合も、読んでいた読み札を山の一番下に入れ、一番上から新しいタイルをめくって最初から説明しなくてはいけません。というわけで、「審判役チーム」はアウトの指摘をするために耳を澄まして説明をよく聞くのがポイントです。
私が「説明係」をやってみたところ、わかっているはずなのについNGワードを説明してしまうこともしばしば。しっかり把握して、あせる気持ちもある中で条件にあった説明をしなくてはいけません。……とは言え、うっかり言っちゃうのもこのゲームのおもしろどころです。
モンスターの情報を正確に授受しなくてはいけませんが、1分という時間制限があるので慎重すぎてもたくさん捕まえられないかもしれません。お手つき覚悟でガンガン行くか、少なくても堅実に行くかも考えどころです。
1分経ったら、「捕まえ役」と「審判役」のチームを入れ替えて次のラウンドへ。全ての取り札がなくなったゲーム終了で、チームごとに手に入れたタイルの数で競います。
私が遊んだときは、やたらサクサク取れたり、急にサッパリになったりと妙な波があって不思議でした。取り札がだんだん減っていくので、ラウンドが進むに連れてサクサク度が加速していくのも気持ちいいです。
遊んでいくうちに、うまくやりとりできて一体感が高まったり、うっかり連発でアーッ!となったりと盛り上がります。視覚と聴覚、説明と記憶とをフルパワーで使う感覚が楽しいゲームです。
(おわり)