「かたろーぐ(新版)」─好きなものランキングの当てっこおしゃべり─

「かたろーぐ」は、出題者の好きなものランキングを予想して当てるゲーム。質問や理由のおしゃべりが盛り上がり、相手に対する理解や意外な発見があるのが楽しいです。

このゲーム、元版は2014年に発表されたものですが、2019年に新版が発売されました。基本的に同じゲームですが、内容物のデザインがリニューアルされたり、ルールが整理・追加されたりしていますので、改めて紹介します。(元版の紹介はこちら)

ゲームは2~8人で遊べて、8人プレイ時のセット例はこんな感じ。役割として、1人の「出題者」と、その他の「当てる人」とに分かれます。「当てる人」には7角形のディスクが配られます。

ゲームが始まったらまず、場に広げたカタログにあるもののうち7つに吹き出しコマを置きます。どういう基準での「好き」かは出題者次第。また、カタログはどんなものでも使えます。ここではセットとして入っている見本カタログの中から、「お食事メニュー」を使ってみています。

出題者は続いて、吹き出しコマに対応した印が描かれているカードを手にして、好きな順で裏向きに並べます。自分だけが知っている、秘密のランキングを作るというわけです。

これから「当てる人」がランキングを当てていきますが、まずは4位のカードをめくりましょう。ランキングのまん中をヒントとして公開するわけです。

さて、ここまで来たらランキング予想。基本ルールでは、最初に1位の予想をすることになっています。予想と答えを発表するまでに、質問をするのは自由。そして、それに答えるかどうかも自由です。

いろいろな子とこのゲームを遊んだことがありますが、当ててほしくてどんどんヒントを言う子も、反対に当てられたくなくて秘密主義になる子もいました。もちろん、どっちもルール違反ではありません。「そこまで言うとバレバレでしょ!」「えー、もうちょい教えてよ~」と、柔軟なコミュニケーションになるのも楽しいと思います。

やりとりが一段落したら、予想発表タイム。「当てる人」は1位だと思うものを決めて、ディスクの対応する印に指を当て、「かたろーぐ!」のかけ声とともに一斉に出します。相手について知っていることや、ここまでのやりとりでわかったことから想像するのがポイントです。

出題者は、正解した人にハートを手渡してあげましょう。こうして予想と答え合わせを7位が終わるまで繰り返し、手に入れたハートの数で競います。……というルールなのですが、得点を競うというよりも、やりとりを楽しんだ結果こうなった、という雰囲気になることも多いと思います。

内容物は元版と新版で雰囲気がちょっと違います。元版の味わいも個人的に好きですが、新版はコマが使いやすくなったり、予想用ディスクが追加されたりして、遊びやすくする工夫が加えられています。

ゲームのキャッチフレーズは「世の中のカタログがぜ~んぶゲームに!?」。私もいろいろなチラシや、図鑑のページを使って遊んだことがあります。机に並べられるものであれば、実物を使うのもありです。

また、小さな子だとランキングを7位まで考えるのが大変そうな場合もあるので、5位・3位までにするのもよさそう。そうするとゲームの1セットが短くなるので、いろいろな人に「出題者」が回ってきやすくなります。

ほかにもいろいろとアレンジのしどころはありそう。遊んでいるメンバーによって調整することも含め、みんなでワイワイやり取りする中で「へーっ!」「でしょ!」「意外……」がたくさん飛び出すのが楽しいゲームです。

(おわり)