「レターズ」─やさしいルールで動物たちに手紙を届けよう─

「レターズ」は、動物たちに手紙を届ける、やさしいルールのカードゲーム。ほんわかムードで楽しみながら、ゲームの基本を知ることができます。

箱の中身は全てカードで、大きく分けて2種類あります。背面が赤いのは「プレイカード」で、主に動物たちが描かれています。青いのは「レターカード」で、手紙が描かれています。

よく見るとわかりますが、プレイカードとレターカードは色と動物のシルエットで対応しています。自分が担当するレターカードを、対応する動物に全て届けるのがこのゲームの目的です。

さて、ゲームは2~5人で遊べて、3人プレイ時のセット例はこんな感じ。各プレイヤーに4(または5)枚のレターカードを配り、自分の前に各自表向きで並べます。

自分の番にまずすることは、プレイカードを1枚めくること。そして、自分のレターカード見比べます。上の写真の例では、プレイカードと対応するレターカードがありました。この場合、「手紙を正しい相手に届けられたね」ということで、対応するレターカードを箱に戻すことができます。そして次のプレイヤーに交代です。

次のプレイヤーが引いたプレイカードは、対応するレターカードがないものでした。この場合、何も起きずに次のプレイヤーに交代です。

こうした流れを繰り返し、最初に全てのレターカードを箱に戻せたプレイヤーが優勝。基本的なルールはこれだけです。

このゲームのキャッチフレーズは「はじめてあそぶカードゲーム」。箱にも「3歳から」と書いてあります。人に見せてはいけない手札がなく、全員で確認しながら進められるので、まさに初めてのカードゲームにぴったり。色やシルエットで対応するカードを探すのがポイントです。

また、ゲームの基本である「自分の番にすることがある」「したことに対応する処理をする」という流れを、ほんわかムードで楽しみながら知ることができます。ゲームの流れの中で間違いが起きづらく、また、間違えたとしても誰かの損得に関係なく修正できます。

本当に初めての子の場合は、プレイカードの中から動物のカードだけ取り出して遊ぶのがよさそうですが、プレイカードには動物ではないものもあります。

上の写真は「拾っちゃった!」カード。配達の途中、切り株に手紙が置いているのを見つけてしまった…という感じで、これを引いた場合は山札のレターカードを1枚引いて、自分のレターカードとして加えないといけません。がっかりなカードというわけです。

今回は引いたのは紫のカード。上の写真のように同じ色のレターカードを持っていた場合は、重ねて置くことができます。今後、対応する動物のプレイカードを引けたときには2枚いっぺんに箱に戻すことができるのでラッキー。がっかりかと思ったけど、幸運なこともありました。

他にも、レターカードを他のプレイヤーに押し付けることができたり、箱に戻せたりするカードもあります。このゲーム、運の要素がほとんどで選択をすることはありませんが、これらのカードを引いたときだけはちょっとした考えどころ。誰に渡すか、どのカードを箱に戻すか、自分や人の状況を踏まえて選ぶと、勝つことにつながりそうです。

そうした考えどころがちょこっとありつつ、基本的にはくじ引きを何回もするような楽しさがある運のゲーム。だからこそ何回かやれば誰でも勝つことができるので、勝ったり負けたりするという経験にもつながります。

カードの厚みもかなりしっかりあって丈夫です。色合いやイラストのやさしい雰囲気を味わいながら、ゲームという遊びの基本が楽しめる作品です。

(おわり)