「ティータートッタータワー」─ダイナミックな動きが意外なバランスゲーム─

「ティータートッタータワー」は、紙を組み立てたシーソーを使ったバランスゲーム。予想以上のダイナミックな動きに驚かされます。

箱には2~4人用とありますが、遊ぼうと思えば何人でもでプレイできます。何人で遊ぶときもセット例はこんな感じ。パッケージとなっているタワーの上に、組み立て式のシーソーを乗せます。タワー周辺に広がる紙ピースをシーソーに乗せていくというのが遊び方のベースです。

マニュアルには遊び方がいくつか載っていますが、まずは「全部置けるかなゲーム」をやってみましょう。

この遊び方の目的は、シーソーをタワーから落とすことなく、全ての紙ピースをシーソーに置くこと。マニュアルに明示されてはいないのですが、私としてはみんなで目的を達成することを目指す、全員協力型だと解釈しています。

自分の番では紙パーツを1つ取り、シーソーの上に置きます。どこにどう置いても構いません。無事に置けたら次のプレイヤーに交代です。シーソーが傾いているときは、傾きが上がっている側に置かなくてはいけません。

全てが紙製ということもあってか、シーソーの動きは繊細でダイナミック。例えば、上の写真の赤い紙はごく薄いものですが、これをこの辺りに乗せると……

こんな感じでグワングワン動きます。薄くて軽い紙片なのに予想以上の反応で、自分がやったときは思わずオオーッ!と声が出ました。

繰り返しやっていくうちに「どの紙ピースをどこに乗せると、どのくらいの動きになるか」の見当がつくようになってきます。こういうの、理科で教わった覚えがある気がします。

ただし、見当をつけたつもりでも、予想とは違う動きになることも。シーソーがほとんど動かなかったり、思いっきり動いて崩れてしまったり。崩れるときの動きがまたドラマチックで面白い。相手は物理法則なので文句を言えませんが、意外性に驚かされます。

こうして次々に紙ピースを乗せていき、全て乗せられたら「全部置けるかなゲーム」はミッション成功。協力型なので「これはいけるはず…」「いや、それはまずいでしょ!」と、やりとりも盛り上がります。

別の遊び方である「ギリギリに挑戦ゲーム」は対戦型。紙ピースを置くルールは同じですが、目的はシーソーの傾きが「3」の数字以上になること。見事達成したプレイヤーが優勝です。

写真は達成したところですが、これ、かなりのギリギリ感。崩してしまったらゲームから脱落ですので、慎重かつ大胆に狙っていく必要があります。

紙の加工会社が作っているこのゲーム。紙パーツは端材がランダムに封入されていますが、いろんな色や形があって選びどころがあるのも楽しいです。2つ紹介したルールのほか、ポイント先取制の対戦型ルールもあります。

バランス系のゲームは数あれど、紙製の繊細さがダイナミックな動きにつながっているのが面白い。これをここに置いたらいけるはず…と、予想したり結果に驚いたりするのが楽しいゲームです。

(おわり)