「バンディダ」─協力して道をつなぎ、脱獄を防ごうor脱獄させよう!─

「バンディダ」は全員で協力して道のカードをつなげ、牢屋にいるバンディダを逃さないようにするゲーム。道のやりくりは難しいのですが、相談しながらうまくいったときのやったぜ感が楽しいです。

この「バンディダ」は、前作「バンディド」の姉妹品。基本ルールは同じながら、追加要素で考えどころが増えています。遊び方が3モードあるうち、まずはモード1「バンディダをつかまえよう!」を紹介します。

ゲームは1~4人で遊べて、4人プレイ時のセット例はこんな感じ。牢屋カードをテーブルに置き、道カードを1人3枚ずつ配って残りは山札にします。

自分の番ではまず、手札から1枚選んで場に出します。すでにあるカードと道がつながるように置くのがルールです。置いたら山札から1枚引いて手札に入れ、次の人に交代です。

ゲームの目的は、バンディダが逃げないように道を封じ込めること。道をつなげたり行き止まりを作ったりして、途切れた道をなくすというわけです。

カードの出し方にはコツがあります。例えば、次のように出すと…

1本の道が3本に増えてしまっています。これはまずい。なので考え直して次のように出すと…

2本の道につなげて、2箇所の道の途切れが発生。道を減らすことはできていませんが、とりあえず現状維持と言えるかもしれません。

このゲームは全員で協力してミッションを成功させるのが目的。力を合わせたいところですが、カードを人に見せたりカード内容を伝えたりすることは禁止。「こことここだったらどっちに出すのがいいかな?」「ここに出したいから他のカードは出さないでおいて!」など、やりとりを工夫して相談するのがポイントです。

カードの中には道を行き止まりにする強力なものも。使う場所やタイミングは考えどころかもしれません。やっていくうちに成功へのコツがだんだん感じ取れてくるので、そのあたりを議論するのも面白いところです。

ここまでは前作「バンディド」と同じ。この「バンディダ」には、新しい要素としてアイテムカードというものが加わっています。

例えばこの「リュック」を出すと手番の終わりにカードを2枚補充でき、そのあと手札はずっと4枚になります。出すカードの選択肢が増えてよさそうです。ただ、アイテムの中には都合の悪いものもあります。

この「壊れた道具」を出すと、そのときの手札を全て出すまで補充ができません。選択肢が狭まって大変そうです。

アイテムは5種類あって、役立つもの・迷惑なもののほか、使い方によってどちらにもなりそうなものもあります。アイテムの存在によって、前作「バンディド」より考えどころが増えています。

また、カード裏面にベルが描かれた「警報カード」も存在します。

手札補充時にこれを引くと、即刻場に出さなければいけません。

この警報は「出したら山札の上からカードを5枚取ってゲームから取り除く」というもの。カードを全て使い切る前に道を封鎖するのが目的なので、これはちょっとピンチです。警報カードは2種類あるのですが、なんとか乗り切りたいところです。

こうしてゲームを進めていき、カードを使い切るまでに道を封鎖できたからミッション成功、というわけです。

スタートとなる牢屋カードは両面印刷になっていて、最初にある道の数が違います。少ない方でクリアしたら、多い方に挑戦したくなりますね。

……と、ここまでがゲームモード1「バンディダをつかまえよう!」の説明。この他にモードが2つあります。

モード2は「バンディダを逃がせ!」。1枚だけある「はしごカード」を加えて、バンディダをそこから逃がすのが目的。モード3の「愛の逃避行」では、前作「バンディド」の牢屋カードをさらに加えて、2つの牢屋をつなげつつ2人をはしごから逃がすのが目的になります。それぞれ難度が上がるので、モード1でクリアしたあともさらなる成功を目指して楽しめます。

ルールはかなりシンプルなので子どもも楽しめます。個人的にはモード1を大人だけで遊んでみて、かなりいろいろ相談してがんばってみましたが、1回目はミッション失敗…。あれこれ言い合いながら成功を目指すコツをつかんでいくのが楽しいゲームです。

(おわり)